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「角田裕毅が本当に速いことを忘れるな」と辛口評論家のコロネル、同胞デ・フリースが降ろされたのはレッドブルF1上層部の“取引”だった「リカルドは水面下で契約して待機していた」

2023年12月12日(火)1:15 am

オランダ人ドライバーのトム・コロネルによると、同胞ニック・デ・フリースはF1で輝くための「公平なチャンス」を得られなかったという。

■デ・フリースが降ろされたのはレッドブルF1上層部の取引だったとコロネル

アルファタウリのオーナーであるレッドブルは、成績不振にあえぐ28歳のオランダ人ルーキーをシーズン途中で追放することを決めたが、コロネルはデ・フリースが実際にレッドブルの内部抗争に巻き込まれたと考えている。

カリスマ的な評論家であり、オランダの有名レーシングドライバーでもあるコロネルは、オランダの雑誌『Formule 1』にこう語っている。

「彼(デ・フリース)には公平なチャンスがあったとは思えない。彼は1年を終えるべきだった」と主張した。

「ニックはミスを犯したし、その中には100%悪いいものもあった。でも、改善は見られた」

「彼はただピークに達することができなかったし、それは残念だ」

コロネルは、現在フォーミュラEに復帰しているデ・フリースがF1キャリアのスタート時からプレッシャーを受けすぎていたと考えている。

「シーズン前、ヘルムート・マルコは彼をチームのリーダーとして位置づけていたし、フランツ・トスト(代表)も最初の予選からニックを頼りにしていると言っていた」

「ニックは話し上手でもリーダーでもないが、彼は『みんな、ちょっと待ってくれ、僕には少し時間が必要だということを忘れないでくれ』と言うべきだったんだ」

「ダニエル・リカルドが水面下で準備を進めていたこと、契約を交わしていたこと、そして彼がドライブしなければならなかったことは分かっている」

「ニックはシーズンを通して走れないことは、すぐにわかったと思う」とコロネルは付け加えた。

「ダニエルはただ待っていて、ある時点で『もう準備はできている』と言ったんだ。ニックは実際にレッドブルにとって暫定的な解決策でしかなかった。私がはっきりとわかるのは、(レッドブルF1代表の)クリスチャン・ホーナーがリカルドをあのマシンに乗せたがっていて、ヘルムート・マルコはニックを選んだということだ」

「その後、2人は単純に取引を交わした。マルコはもしニックが最初の10レースで結果を残せなかったら、あなた(ホーナー)の思い通りにリカルドを起用する』というようなことをマルコが言ったんだ。そして、その通りになったのさ」

最終的に、リカルドはアルファタウリでの積極的なシーズン中の開発プログラムから恩恵を受け、成功を収めた。

「彼はすぐにパフォーマンスを発揮した」とコロネルも認める。

■デ・フリースには時間が短すぎた

「ニックにとっても、うまくいったかもしれない。ただ彼には与えられた時間よりももう少し時間が必要だった」

「私は、彼にとってすべてがうまくいったと確信している。彼が手に入れたクルマは、車輪のついた“クソ”だったことを忘れてはならないね」

しかし、デ・フリースが苦しんだのは、準備と経験によって徐々にスピードを上げる傾向があったからだとコロネルは認めている。

「彼(デ・フリース)はまず理論から入り、それから練習をする」

「マックス・フェルスタッペンやオスカー・ピアストリのような才能ある生粋のドライバーは、まったく逆のことをするんだ。しかし、振り返ってみるとニックが常にテストドライバーであったためでもあるんだ」。

■角田裕毅が本当に速いことを忘れるな

「そして最後に忘れてはならないのが、角田裕毅は本当に速いということだ。彼は多くの人が思っている以上に優れている。彼は3年目でラストチャンスと戦い、ナイフを歯に挟んでレースをしていたんだ」。

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