先週には2023年F1第22戦ラスベガスGPが行われたばかりだが、今週末にはついに今季の最終戦アブダビGP(26日決勝)が開催されることになる。
●【2023F1第23戦アブダビGP】全セッションの結果・開催スケジュール
■アブダビでの課題は体調を完全に整えること
レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)にとって、セッションが深夜に及ぶなど過酷だったラスベガスのレース週末を終えて、すぐに今週末に最終戦が開催されるアブダビへ移動するのはかなり大変なことのようだ。
「多くの者たちがヨーロッパ経由でアブダビに飛ぶことになる。それともドバイ? いや、アブダビだ。私もすでに混乱しているよ」
母国オーストリアのテレビ局『Servus TV(セアヴスTV)』に笑いながらそう語った80歳のマルコは、次のように付け加えた。
「アブダビは12時間の時差があるし、時差ボケを克服して再び完全に体調を整えなければならないよ」
■アブダビのフリー走行1回目にレギュラードライバーは出走せず
マルコによれば、レッドブルがアブダビGPの金曜フリー走行1回目にはマックス・フェルスタッペンもセルジオ・ペレスも出走させず、それらのマシンに2人の若手ドライバーを乗せるという計画を組んだのも、実はそれが理由だという。
アブダビGP金曜フリー走行1回目にレッドブルから出走することになる2人のドライバーは、現在F2選手権でランキング14番手につけているアルジェリア系フランス人である19歳のイサク・ハジャールと、2018年からレッドブルの開発ドライバーを務め、2022-2023年シーズンにはフォーミュラEチャンピオンとなった28歳のジェイク・デニスだ。
■フェルスタッペンとペレスの走行時間は減るが、それが「最善の策」
マルコは、最終戦の金曜フリー走行1回目にレギュラードライバーであるフェルスタッペンとペレスを走らせないことにした理由を次のように述べている。
「時差の問題があるのはわかっていた。だから金曜日にはどちらのマシンもそうすることにしたんだ」
「1台はイサク・ハジャールで、もう1台はフォーミュラEのチャンピオンだ」
「彼はジュニアドライバーではない。だが、ほとんどの時間を我々のシミュレーターで過ごしている。彼はこれからシミュレーターと現実の間の感覚をもっとよく得ることになるよ」
28歳のイギリス出身ドライバーであるデニスについてそう語ったマルコは、次のように付け加えた。
「そのため、レギュラードライバーは練習時間をいくらか失うことになる。だが、我々はそれが最善のアプローチだと考えたんだ」。