リアム・ローソン(アルファタウリ)は今週末の鈴鹿でも、負傷したダニエル・リカルドの代役を務めるようだ。
F1オランダGPのザントフォールトでリカルドがクラッシュした際に左手を骨折したため、急遽ローソンが代役を務めているが、まだ21歳のニュージーランド人ドライバーは大きな感銘を与え続けている。
3戦目にしてF1初となる2ポイントを獲得したローソンは、すでにチームのレギュラードライバーである角田裕毅が今シーズン獲得した3ポイントに近づいた。そして今週末の鈴鹿サーキットはスーパーフォーミュラにフル参戦しているローソンがよく知っていることから、F1日本GPでも競争力を発揮すると見られている。
■ローソン、やっと手に入れたチャンスを最大限に活かす
しかし、F1日本GPについて聞かれたローソンは、シンガポールで次のように答えた。
「まだドライブするかどうか分からないんだ」
「そうなったらいいね。サーキットのことはここよりずっとよく知っているからF1カーで走れたらとても良いはずだよ」
しかし、アルファタウリやレッドブルが2024年に向けて次の移籍先を検討しているのと同様に、リカルドの回復や決断は自分の手の中にはないと語った。
「これにはすごく多くの側面がある。一度にすべてを考えようとすると、自分にプレッシャーをかけすぎてしまいがちだ」
「いつまでここにいるかわからないから、クルマに乗っているときは、できることをすべてやることだけに集中するだけだよ」
「このチャンスをずっと待っていたし、やっと手に入れたんだから、最大限に活かしたいと思う」
■ローソン、来季のことは「まだ何も言えない」
アルファタウリのピーター・バイエル新CEOはシンガポールで、2024年に向けたドライバーの話し合いが「本格化」していると述べ、ローソンはレッドブルF1のヘルムート・マルコ博士と定期的に連絡を取り合っていると語った。
「レースが終わるたびにヘルムートと話をするんだ。そして今回のレース後もまた話すことになるのは間違いない。でも正直なところ、来年のことはまだ何も言えないんだ」。
■「ローソンは年間シートのオファーを受ける」のは明らかと元F1ドライバー
関係者によると、日本人ドライバーの角田裕毅もリカルドも、2024年のシートを考える際には新たな“ローソン・ファクター(要因)”を心配する必要があるという。
元F1ドライバーのロバート・ドーンボスは『Ziggo Sport(ジーゴ・スポーツ)』に次のように語った。
「リカルドは自分のクルマが3戦目で誰かがポイントを獲得したのを目の当たりにしている」
「それは間違いなく苦しめるだろうね。ローソンが来年、正式な年間シートのオファーを受けるのは明らかだと思う」。
■リカルドは鈴鹿に来ない
一方、今週末のF1日本GPに関しては、バイエル新CEOがローソンに朗報を伝えている。
「ダニエル(リカルド)は今、理学療法のためにオーストラリアに飛んでおり、我々を精神的にサポートしてくれるだろうが、(鈴鹿に)来ることはないよ」と彼は『Servus TV』に語った。
F1日本GPも角田裕毅とローソンのペアで戦うことになりそうだが、2戦連続で不運が続いた角田裕毅は母国ファンの応援を受けて鈴鹿サーキットでの活躍に期待したい。