アメリカのインディカーで大活躍しているアレックス・パロウが、アルファタウリでF1デビューする可能性もあると報じられている。
■シート喪失が噂されるニック・デ・フリース
現在は日本人ドライバーの角田裕毅とオランダ出身ドライバーのニック・デ・フリースを擁して2023年シーズンを戦っているアルファタウリだが、今季初めてF1フルシーズンを戦っているデ・フリースに関してはここまでのところ期待された結果を残すことができておらず、8レースを終えた時点でいまだに1ポイントも獲得することができていない。
もちろん、今季のアルファタウリF1マシンの戦闘力が低いのもその原因のひとつだろう。だが、そのパフォーマンス不足のマシンでチームメートの角田はここまでに2ポイントを稼いでおり、そのほかのレースでもポイント獲得まであと一歩というパフォーマンスを示しており、メディアなどの評価もかなり高くなっている。
こうした状況を受け、レッドブルとアルファタウリのドライバープログラム責任者を務めるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、このままデ・フリースのパフォーマンスが改善されなければ、シーズンの途中でシートを失う可能性もあると示唆している。
そして、オーストリア出身の元F1ドライバーであり、かつてトロロッソ(現アルファタウリ)の共同オーナーだったこともあるゲルハルト・ベルガーは最近、現在日本のスーパーフォーミュラで戦っているリアム・ローソンがデ・フリースの後任候補ナンバー1だろうと示唆するコメントを行っている。
■アルファタウリもアレックス・パロウに興味との報道
しかし、最新の噂によれば、現在アメリカのインディカーにおいてランキングトップに位置している26歳のスペイン人ドライバー、アレックス・パロウがアルファタウリでF1デビューする可能性もあるという。
2021年のインディカー・チャンピオンであるパロウは、現在はチップ・ガナッシ・レーシングからインディカーに参戦しているが、それと並行して今季はマクラーレンのリザーブドライバーも務めている。
だが、アメリカの『Indianapolis Star(インディアナポリス・スター)』紙は、ウィリアムズ、ハース、アルファロメオなど、いくつかのF1チームがパロウの獲得に興味を示していると主張している。
そして、同紙によれば、それらのチームに加えて、アルファタウリも2024年に向けてパロウの獲得に動く可能性もあるという。
「しかし、7月末という極めて重要な期限があるため、時間は刻一刻と迫っている」
そう報じた『Indianapolis Star(インディアナポリス・スター)』は、次のように付け加えている。
「パロウのマネジメントチーム(Monaco Increase Management)は、2024年のF1キャンペーンに向けて、26歳のスペイン人ドライバーのためにシートを見つけようと全面的努力を続けている」
ともあれ、デ・フリースにとっては、夏休み前の残り4レースで大きなパフォーマンス向上を示し、ポイントを獲得することが必要となるのは間違いないだろう。