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【フェラーリF1】報じられているようなエンジン出力向上は「ジョーク」だとチーム代表

2023年02月15日(水)17:28 pm

新たなチーム代表として今年からイタリアの名門F1チームであるフェラーリを率いることになるフレデリック・バスールが、2023年のフェラーリエンジンが大きくパワーを向上させたという報道は正しくないと主張した。

フェラーリは14日(火)に2023年型F1マシン『SF-23』を発表し、その後すぐにシャルル・ルクレールとカルロス・サインツがフィオラノ・サーキットでシェイクダウンを行っている。

最近、イタリアのメディアの中には、今年のフェラーリF1マシンが搭載するエンジンは、昨年よりも出力が30馬力向上していると報じているものもある。

■カギは信頼性向上

だが、フランス出身のバスールは、そうした報道に関してスイスの『Blick(ブリック)』紙に次のように語った。

「ジョークだよ」

「もし信頼性にうまく対応できれば、我々はそれで満足できるよ」

実際のところ、パワーユニットと呼ばれるエンジンのパフォーマンスを向上させるための開発はレギュレーションによって凍結されているため、フェラーリにできる修正は信頼性の向上を前提とするものだけだ。しかし、信頼性問題が解決されれば、故障を恐れることなく、エンジンの持つパワーを全て解き放つことも可能になりそうだ。

バスールは、テレビ局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』にも次のように語っている。

「我々は新しいものを取り入れており、その全てがうまくコントロールできているようだ」

「以前はエンジンのパワーを落とさなければならなかったが、今は通常の状態に戻っている。しかし、パワーに関して進歩があったという話ではないよ」

■ほかのチームの新車発表は「フェイク」

一方、バスールは、これまでに発表されたほかのチームの2023年型マシンに関してはあまり真剣に目を向けたことはないという。

「私はほかのマシンを注意深く見てはいないよ。なぜなら、新車発表は“フェイク”であることが多いし、本当のマシンが見られるのはあとになるからね」

そう語った54歳のバスールは次のように付け加えた。

「だから、私は時間を無駄にしたくなかったんだ。私は自分たちのことだけに集中しているよ」

■フェルスタッペンに驚きを与えるとサインツ

最近、2021年と2022年のF1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、2023年に自分たちにとって最大のライバルとなるのはフェラーリではなくメルセデスだろうと語ったことが報じられたが、そのことについて質問されたバスールは、「彼は我々については言及しなかったのか?」と答え、次のように続けた。

「それは私には全く関係ないことだよ」

「我々は自分たちの仕事に集中する必要があるし、それは大仕事なんだ」

フェルスタッペンとともに2015年にトロロッソ(現アルファタウリ)でF1デビューを飾り、その後ルノーとマクラーレンを経て2021年からフェラーリで戦っているスペイン出身ドライバーのサインツも、この話題に関して次のように語っている。

「マックスはメルセデスと戦うって言ったの? それはいいね。だったら僕たちは彼にうれしい驚きを与えるよ」

「それは間違いなく僕たちに対する彼なりのプレッシャーのかけ方だし、それは普通のことさ。最終的には、サーキットとストップウォッチだけが重要なんだ」

■1週間後にはバルセロナでプレシーズンテスト

バーレーンで開幕戦(3月5日決勝)を迎える2023年のF1だが、まずは来週の木曜日(23日)から土曜日(25日)にかけてバルセロナで開催される公式プレシーズンテストで各チームの2023年型マシンの最初の比較が行われることになる。

今年のフェラーリがレッドブルやメルセデスに対してどのようなパフォーマンスを見せるのか、まずはそこにメディアやファンの視線が注がれることになる。

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