F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリが、F1の年間レース数が将来的には30戦にもなる可能性があると示唆した。
今年はF1史上最多となる全23戦の実施が予定されており、現在、キャンセルされたロシアGPの代替開催候補地との交渉・調整が行われているようだ。
しかし、ドメニカリはF1の年間レース数が今後もっと増加する可能性もあるとテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』に次のように語った。
「24戦になる可能性はあると思う」
「30戦にまで増える可能性すらあると言っておくよ。世界的な関心があるからね」
ドメニカリは「正しいバランスを見つける」ことが自分の仕事だとしながらも、フェラーリがこのまま輝き続けることで2022年に新たな関心が沸き起こることも期待しているようだ。
「フェラーリの競争力が復活することは、誰にとっても非常にいいことだよ」
2014年シーズン序盤までフェラーリのチーム代表を務めていたドメニカリはそう語ると、次のように続けた。
「それがプロモーターが販売するチケットの枚数にも影響すると私は確信している」
「イモラ(第4戦エミリア・ロマーニャGP/4月24日決勝)には、かつてのように大勢の観客が集まることを期待しているよ」
2020年の1月にF1のCEOに就任したドメニカリは、F1オーナーであるアメリカのリバティ・メディアの方針であるレース数増大計画を積極的に推進してきており、今年はアメリカ国内で2つ目のF1レースとなるマイアミGP(第5戦/5月8日決勝)も初開催されることになっている。
そして、噂では、近い将来、アメリカ国内で3つ目となるF1グランプリがラスベガスで開催されるようになるだろうとも言われている。
ラスベガスに関する噂について尋ねられたドメニカリは、次のように答えた。
「F1に興味を持っている都市はほかにもあるよ」
「アメリカや中国以外にも、アフリカにもすぐに行けると私は思っているよ。あそこには大きな関心があるからね」
「あそこが、これまでの我々のカレンダーに欠けているもう一つの地域であることは間違いないよ」
しかし、F1が現在のレース週末のフォーマットを大幅に見直すようなことがなければ、実際のところ、年間30戦の開催はおろか、あと1レースか2レースの追加でさえ非常に困難であることは間違いないだろう。
そのことについて質問されたドメニカリは、新たな地域に進出するためには、既存のレースを失うこともやむを得ないだろうと示唆し、次のように付け加えた。
「契約が切れるオーガナイザーもいくつかあるし、おそらく現在のグランプリのいくつかはカレンダーに含まれなくなるだろう」