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【ハースF1】チームに留まるスタッフにボーナス支給も?

2021年12月24日(金)18:00 pm

ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、スタッフをチームに留めるためにインセンティブ制度を導入するというドミトリー・マゼピンのアイデアを歓迎しているようだ。

2016年にF1参戦を開始したアメリカンに本拠を構えるハースだが、わずか3年目の2018年にはコンストラクターズランキング5位になるという新参プライベートチームとしてはかつて例を見ない好成績を残している。

だが、その後、小規模予算のハースは2019年と2020年にはランキング9位に落ち込んでしまうと、2021年にはその年のマシン開発をあきらめ、大きく異なる技術レギュレーションが導入される2022年型マシンの開発に完全に焦点を合わせていた。

その結果、2021年にはドライバーラインアップもロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンのコンビから、ミック・シューマッハとニキータ・マゼピンというルーキーコンビに替えたこともあって、ついにハースはコンストラクターズランキング最下位にまで沈んでしまった。

通常、こうした状況を迎えると、多くのチームスタッフがほかのチームへ移籍するために離職するようなケースも多く見られるようになる。実際、ハースでもスタッフの“大量離脱”が起きているようだとの噂もある。

シュタイナーは、現時点ではスタッフが大量に離職するような事態にはなっていないと主張したものの、潜在的にその可能性があることは認めており、そのためにニキータ・マゼピンの父親であり、チームのタイトルスポンサーであるロシアの化学肥料会社『ウラルカリ』を率いるドミトリー・マゼピンが、ハースに留まるメンバーに対してボーナスを出すことを提案していることを明かしている。

『gpfans.com』は、シュタイナーがこれについて次のように語ったとしている。

「ほかの人たちとも話しているが、彼ら(ライバルF1チーム)も同じ問題を抱えているよ」

「何も変わらないよ。何人かが去っていくだけだ。毎年、去っていく者はいる。もし、彼(マゼピン)が彼らにインセンティブを与える必要があり、彼がそれを正しく行うことができるのであれば、私はそれに大賛成だよ」

シュタイナーによれば、今季のチームスタッフの離職には、2022年には年間23戦が開催されるという過酷なスケジュールになることが大きく関係しているという。

「離脱する者が出るのは毎シーズン同じだと思う。シーズンが終わると、何人かが去っていくものなんだ」

「(今年は)去る者はそんなに多くなかったが、レースに関わる理由の方が多いんだ。23レースのカレンダーになるからね」

「この仕事は非常に身体的負担が大きいし、もし誰かがチャンスを見つけ、そちらに移るとしても、それがよりよいことであればそれでいいんだ」

そう語ったシュタイナーは次のように付け加えた。

「私は彼らをとめるつもりはない。しかし、大量離脱というのは事実ではないよ」

なお、伝えられるところによれば、ハースが2021年シーズンを犠牲にして開発を進めていた2022年型F1マシンVF-22が、FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)が義務づけているクラッシュテストに合格したようだ。

来年の2月にはスペインのバルセロナでF1プレシーズンテストが開催される予定となっているが、技術提携契約を結んでいるフェラーリの支援のもとで開発されてきたハースの2022年型マシンがそこでどのようなパフォーマンスを示すのかにも注目したいものだ。

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