ドイツの伝説的レーサーであるヴァルター・ロールが、物議を醸した2021年のF1最終戦アブダビGPの結果を受け、FIA(国際自動車連盟)、新F1チャンピオンのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、さらにはニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)を非難した。
世界最高峰のラリー選手権であるWRCで1980年と1982年にチャンピオンとなった実績を持つ74歳のロールは、劇的な幕切れとなったアブダビでの結果は受け入れられるものではないと母国ドイツの『Straubinger Tagblatt(シュトロウビンガー・タグブラット)』に次のように語った。
「今後はF1レースをテレビで見ることで1分たりとも無駄にする必要がないことがわかったよ。時間を節約し、自分をごまかすことができる」
FIAの殿堂入りメンバーでもあるロールだが、レースはコース上で、あるいは「外部の不透明な決定には影響されない」公正で明確なプロセスで決定されるべきだと主張し、アブダビでF1レースディレクターのマイケル・マシが行った判断を批判している。
ロールはさらに、2021年のF1ドライバーズタイトルの行方を大きく左右したセーフティカー導入のきっかけとなるクラッシュを犯してしまったニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)のことも「アマチュア・ドライバー」だと批判し、次のように付け加えた。
「それによって非常に後味の悪さが残っているよ」
一方、アブダビで劇的な初タイトル獲得を決めたフェルスタッペンについても「氷のように冷たく、ライバルを無視する不道徳なドライバー」だと酷評したロールだが、その後、次のように付け加えている
「だが、勝つためには、まさしくそうあらねばならないんだ」