メルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフが、来季はアルファロメオへの移籍が決まっているフィンランド人ドライバーのバルテリ・ボッタスはルイス・ハミルトンやマックス・フェルスタッペンほどの逸材ではないと語った。
今季限りで2017年から所属していたメルセデスを離脱することになったボッタスは、現在アルファロメオというタイトルスポンサー名でエントリーしているザウバーと2022年から複数年契約を結び、来季以降もF1ドライバーとしてのキャリアを続けることになっている。
かつてはボッタスのマネジメントにも関与していたヴォルフは、32歳のボッタスについて次のように語った。
「私は彼がそこ(アルファロメオ)でリーダーとなることを期待しているよ。それによって彼はあのチームを前進させることができるだろう」
「彼がルイスあるいはマックスのような逸材でないことは明らかだ。彼らのようなドライバーはほとんどいないからね。だが、例えば、最近のトルコ(第16戦)ではボッタスはその2人よりもうまくドライブしていたよ」
そのボッタスの後任として、ヴォルフが2022年にハミルトンのチームメートに起用することにしたのがメルセデスの育成ドライバーであるジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)だ。
そのラッセルに期待していることを尋ねられたヴォルフはドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように答えた。
「私が彼に期待しているのは、メルセデスのシステムにうまく適合することだ。それは学ぶという意味だよ」
「彼が遅かろうが速かろうが、あるいはルイスと互角だろうが、そんなことは関係ないんだ。彼はチームプレイヤーにならなくてはならない。我々のところでは、1人のメンバーではなく、チームがスターなんだ」
ヴォルフが23歳のラッセルを7度F1チャンピオンとなった36歳のハミルトンの長期的な後継者と考えていることも明らかだ。
ハミルトンが今後どれだけの期間F1でレースを続けることになると思うかと質問されたヴォルフは次のように答えた。
「我々は非常に親しくしているし、毎日意見交換をしているよ」
「だが、我々は2人とも、F1キャリアというものには明確なゴールがないことも分かっている。彼は日付を決めているわけではない」
そう語ったヴォルフは次のように付け加えた。
「確かなことは、我々は来年も一緒に望みうる最高の仕事をするということさ」