今季のF1タイトル獲得を目指すマックス・フェルスタッペンとレッドブルは、タイトル争いのライバルであるメルセデスが再び競争力を高めてきたことを脅威に感じているようだ。
●【2021年F1第16戦トルコGP】決勝レースのタイム、周回数、ピット回数
先週末にイスタンブールで行われた今季のF1第16戦トルコGPでは、メルセデスのバルテリ・ボッタスが勝利を飾ったが、2位となったフェルスタッペンが再びランキングトップに返り咲いた。
しかし、それはこのレース前に2ポイント差でフェルスタッペンをリードしていたルイス・ハミルトン(メルセデス)が規定外のエンジンコンポーネントを投入したことで10グリッド降格ペナルティを受けていたおかげだ。さらに、フェルスタッペンにとってはウエットレースとなったことも幸いだったと考えていいだろう。
フェルスタッペンは、トルコGP決勝後に「ここでの彼らはものすごく速かったよ」と語っており、今シーズンの残り6レースでハミルトンからトップの座を守りきることができるかどうか不安に感じているようだ。
次戦F1アメリカGP(24日決勝)の舞台となるCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)でもメルセデスが再び強さを見せることが予想されており、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも警戒を強めている。
「メルセデスがエンジンをこれほどまでに改善してきたのは驚きだよ」
そう語ったホーナーは次のように続けた。
「ストレートでの速さに関しては、彼らは明らかに一歩前進しているよ。最初は我々もダウンフォースを減らすことでそれを補っていたが、今はまったく差を縮めることができなくなっている」
「もちろん、今季の彼らは信頼性の問題を抱えている。それはメルセデスとしては珍しいことだ。しかし、同時に、彼らは非常に速い」
しかし、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、トルコで目にしたレッドブル・ホンダとメルセデスのスピード差をそれほど大きく心配することはないと考えているようだ。
マルコは、イスタンブールではジュニアチームのアルファタウリのペースの方がレッドブルを上回ってさえいたのだと次のように主張している。
「ドライバーによる違いを計算に入れるならば、このサーキットの特別なコンディションともとではアルファタウリのマシンの方が速かったと言えるよ」
そう語ったマルコは、イスタンブールでメルセデスの方が自分たちよりも速かったのはマシンのセットアップのおかげだったのだと示唆し、次のように付け加えた。
「彼らはセットアップの面で我々よりもうまくやれていただけだよ」