今季のフォーミュラEチャンピオンとなったオランダ人ドライバーのニック・デ・フリースが、うまくすればF1に行くチャンスが巡ってくるのではないかと考えていることを認めた。
メルセデスのフォーミュラEワークスチームで今季のタイトルを獲得したデ・フリースだが、メルセデスは来季限りでフォーミュラEから撤退することを明らかにしている。それはメルセデスが今後は市販電気自動車の開発にリソースを集約していく計画を進めるためだという。
現在メルセデスF1チームのリザーブドライバーでもあるデ・フリースは、ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』から、フォーミュラEのチャンピオンとなったことが自分の将来に向けてどういう意味を持つと思うかと質問されると次のように答えた。
「まだよくわからないんだ」
「これが、可能性を広げ、新たなチャンスを得るための最高の手段であることは間違いないけれどね」
メルセデスのフォーミュラEワークスチームでは、デ・フリースと共にメルセデスF1チームのリザーブドライバーであるストフェル・バンドーンもドライバーを務めている。
そして、メルセデスF1チームの代表であり、メルセデスのモータースポーツ責任者でもあるトト・ヴォルフは最近、この2人は「どちらもF1で走るにふさわしい」ドライバーだとコメントしている。
また、メルセデスのフォーミュラEチームで代表を務めるイアン・ジェイムズは、デ・フリースが今季のチャンピオンとなったことは彼が「ドライバーとして非常に特別な資質」を有していることを示すものだとドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』に語り、次のように続けた。
「私は彼が我々とフォーミュラEを続けてくれることを望んでいる」
「しかし、最終的にどうなるかは全くわからない。彼はどんなシリーズでも大きな成功を収めることができるだろう。F1を含めてね。しかし、現時点では、我々はフォーミュラEに集中しているよ」
2022年にはどうするつもりかと質問されたデ・フリースは次のように答えた。
「僕が来年どこにいるのかはわからない。F1に行くのが可能かどうかもわからないよ」
「トトの言葉はすごくうれしいよ。そうやって自分のことを話題にしてもらえるのはいつだってポジティブなことだからね」
ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)が2022年にメルセデスに昇格した場合には、その後任としてウィリアムズでF1デビューするチャンスがあるのではないかと噂されているデ・フリースは次のように付け加えている。
「今後の展開に期待しよう」