最近、今年ハースでF1デビューを飾ったミック・シューマッハが2022年にはアルファロメオに移籍する可能性が高いという噂がささやかれるようになっている。
現在2021年のF1ドライバーズランキングトップに位置しているのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)だが、その父であるヨス・フェルスタッペンは1994年にベネトンでミックの父親である7度F1王者となったミハエル・シューマッハのチームメートを務めたことがあり、それ以来シューマッハ一家とは交流があるようだ。
ヨスはドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』に対し、今のミックはルーキーながらハースのF1マシンでいいパフォーマンスを示していると次のように語った。
「ミックはあの運転が難しいクルマでいい仕事をしているよ」
「彼は今年学んでいくだろうし、来年には新たなマシンが登場する。彼には時間を与える必要があるよ」
フェラーリの若手ドライバー育成プログラムとして知られる“アカデミー”出身ドライバーであるミックだが、昨年はフェラーリがエンジンを供給しているアルファロメオから2021年にF1デビューするのではないかとの噂もささやかれていた。
結局今年はハースと契約を結んだミックだが、最近になってアルファロメオの噂が再び強くささやかれるようになっている。
実際のところ、現時点ではアルファロメオのパフォーマンスの方がハースを上回っているのは事実であり、フェラーリとしても1年のF1経験を積んだミックを2022年にはより戦闘力のあるチームに移籍させたいと考えるのは自然だろう。
だが、その噂について質問された22歳のミックは次のように答えている。
「来年どうなるかはあまり考えていないんだ。成り行きを見ていくことにしよう」
しかし、ヨスは、このまま2022年もハースに残留するという選択肢もミックにとっては悪いものではないと考えているようだ。
「彼ら(ハース)は、来年はさらにフェラーリからのサポートを得られると思う。裏では大変な作業が行われていると私は考えているよ」
「すでにハースでは彼(ミック)の方がマゼピンよりも優れている。スピンは少ないし、プレッシャーへの対処の仕方もうまい」
ミック同様今年ハースでF1デビューしたチームメートのニキータ・マゼピンに言及しながらそう語ったヨスは、実は何年か前にミックの将来について母親のコリーナ・シューマッハに助言をしたことがあるのだと次のように続けた。
「コリーナ(シューマッハ)とは、彼らがF4での最初の年を終えたときに会ったんだ。彼女はどちらに行くべきかと私に尋ねたんだ。私は彼にプレマ(レーシング)に行けと言ったよ。あの当時のF4とF3では彼らが最高だったからね」
「そして、彼らはそうしたよ」
今のミックに何かアドバイスはあるか、と尋ねられたヨスは次のように答えている。
「1年後にどうなっているか見てからにしたいと思うよ」