2005年と2006年のF1チャンピオンであるフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が、現在ウィリアムズに所属するジョージ・ラッセルを「将来のF1チャンピオン」だと賞賛した。
39歳のアロンソと23歳のラッセルは、今季のF1第5戦が開催されたモナコにおいてお互いのヘルメットを交換したが、その際、アロンソはラッセルに渡すヘルメットに「ジョージ!君はすごい!将来のチャンピオン」と自筆で書き込んでいた。
ラッセルはそのヘルメットの画像をツイッターに投稿し、次のような言葉を添えている。
「これは僕にとってすごく大事なものだ。グラシャス、レジェンド」
実際のところ、アロンソが書いた「将来のチャンピオン」という言葉はお世辞のつもりでも何でもないようだ。
アロンソはモナコで次のように語った。
「今のF1にはすごく才能のあるドライバーたちがたくさんいると思う」
「彼らはみんなすごく若いときからドライバーアカデミーでしっかりと準備をしてきており、今は自分たちの仕事をこなしている」
「彼らの中でも、僕を週末ごとに驚かせているのはジョージ・ラッセルだよ。彼はウィリアムズのマシンをうまく乗りこなしているし、ミスを犯さないんだ」
「僕は彼のもって生まれたスピードにすごく驚かされている。だから、誰か1人をあげろと言われたら、僕のチョイスはラッセルだろうね」
実際のところ、現在F1にも世代交代の波が押し寄せていると考えている者も多いようだ。
F1きっての伝統レースである今年のモナコGPで表彰台に上った3人は、優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が23歳、2位のカルロス・サインツ(フェラーリ)が26歳、3位のランド・ノリス(マクラーレン)が21歳と、若手ドライバーで占められていた。
今年フェラーリに移籍して初の表彰台に上ったサインツはレース後に、今年のモナコGPの表彰台はF1が若い世代によって無事に成り立っていけるという証拠を示したものだったと語っている。
F1最高責任者のステファノ・ドメニカリも、このサインツのコメントを受けてイタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「その通りだよ」
「新たな世代は以前はレースに関心を持っていなかったにもかかわらず、F1への興味が今日ほど再び盛り上がりを見せたことはなかったよ」
「若いドライバーたちは同世代の言葉を話し、年上のドライバーたちよりもソーシャルメディアなどのツールをうまく使いこなしている」
「我々のところには、手本となるような能力を持ち、それが重要な責任だと自覚している才能ある若手がたくさんいるんだ」
そう述べたドメニカリは次のように付け加えた。
「このようなエネルギーがあると知っていることは、我々にとって大きな助けとなるものだよ」