かつてレッドブルでセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)のチームメートを務めていたマーク・ウェバーは、今のベッテルはかなり自信を失っていると考えているようだ。
オーストラリア出身の元F1ドライバーである44歳のウェバーは現在不振が続いているベッテルについて次のように語った。
「今のマシンはセバスチャンにすごく合っているとは思わないよ。彼のタイプのマシンではないんだ」
「彼は、グリップが高くて、ダウンフォースも大きいクルマが好きなんだ。それに、彼はクルマに対するフィーリングがすごく繊細なドライバーなんだ」
「だけど、ピレリタイヤを履いたマシンのグリップが低いと、ドライバーは自信が持てなくなるし、そういうクルマは本当に彼には合わないんだ」
とは言え、ウェバーは、今の状況から抜け出すことができるかどうかはベッテル自身にかかっているのだと次のように続けた。
「それはセブ(ベッテルの愛称)の問題だよ。だって、ハミルトン(メルセデス)は常に速いからね」
「それに、彼が疲れているのも分かる。彼はフェラーリですごく頑張ったからね」
「彼が苦しんでいるのを見て僕が楽しんでいると思っている人もいるだろう。でも、それは違うよ。僕はうれしくなんかない」
「僕は彼にうまくやって欲しいと思っている。正直なところ、以前とかなり違う彼の姿を見るのはすごく奇妙な感じだよ」
「だけど、これがF1だし、そのことに文句を言っても仕方がないし、パフォーマンスがよくないドライバーの弁解をすることもできないよ」
「F1は頂点に立つものだし、ノリス(マクラーレン)やルクレール(フェラーリ)、マックス(フェルスタッペン/レッドブル・ホンダ)のようにうまくやれているドライバーを祝福しなくてはならない」
2007年にレッドブルに加入し、2009年からF1を引退する2013年まで5年間にわたってベッテルのチームメートを務めたウェバーはそう語ると次のように付け加えた。
「キャリアの最終段階にあるドライバーや苦悩しているドライバーには、ありのままを話す必要があるのさ」