レッドブルのチーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイが、今後もレッドブルと共にF1で戦うつもりだと示唆した。
現在F1チームは2021年シーズンに向けての準備を行いつつ、同時に2022年に導入される新技術レギュレーションに合わせた新たなF1マシンの準備に取りかかっているところだ。
新型コロナウイルス問題により導入が1年延期されたものの、2022年からは新レギュレーションによってこれまでよりも接近戦が増えることになると期待されている。
しかし、天才F1マシン設計者とも表されるニューウェイは、この新技術レギュレーションは失敗だと考えているようだ。
ニューウェイはこのほどオランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』誌に次のように語った。
「私はただ残念に思っているよ」
「もし全く新しいレギュレーションが出てきたら、それが正しいかどうかを確かめなくてはならない。そして、このルールはそうではないよ」
そう語ったニューウェイは、自分が「変化や進歩」に反対していると受け止めてもらっては困るとし、次のように付け加えた。
「私はただ、これがいいレギュレーションだとは思えないだけだ」
一時はF1現場から離れたこともあったニューウェイだが、今もF1への興味を失ったわけではないと認めつつ次のように続けている。
「しかし、個人的な視点からも、このルールを刺激的なものにするための何かを見つける必要があるのは認めざるを得ないよ」
かつてレッドブルでF1タイトル4連覇を果たしたセバスチャン・ベッテルが今年はアストンマーティンで走ることになるが、一時期ニューウェイもアストンマーティンに移るのではないかとのうわさがささやかれたこともあった。
だが、ニューウェイはかつて所属していたウィリアムズやマクラーレンを引き合いに出しながら次のように語った。
「ウィリアムズやマクラーレンは素晴らしいチームだ。そこでは評価されていると感じてはいたが、同時に自分は従業員に過ぎないというふうにも感じていた。しかし、レッドブルでは非常に大きな責任感を感じているんだ」
「チームに対して少しばかり父親のような気持ちさえ抱いているよ」