NEXT...F1開催スケジュール

「わがままなフェラーリはF1から去るべきだ」とラルフ・シューマッハ

2020年04月28日(火)19:36 pm

元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、新型コロナウイルス危機にあってコストを大幅に下げることに同意しないなら「フェラーリはF1から去るべきだ」と考えている。

新型コロナウイルスの世界的大流行により2020年のF1レースが開催できない状況が続いているが、収入を得られない複数のF1チームが存続の危機を迎えているとも報じられている。

こうした中、F1では2021年に導入が予定されているバジェットキャップ(F1チーム予算上限額)を当初の計画よりも大幅に引き下げることを検討している。

当初の計画では2021年には1億7500万ドル(約190億円)のバジェットキャップが予定されていたが、これを1億4500万ドル(約155億円)にまで下げることはすでに基本的合意に達している。しかし、新型コロナウイルスがいつ収束に向かうかが不透明な状況のもと、小規模F1チームを中心にさらなる上限値引き下げを求める声がでている。

しかし、フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは先週、仮に2021年のバジェットキャップが1億4500万ドル以下に設定されるならば自分たちはF1から撤退することもありえると示唆するようなコメントを行っている。

だが、7回のF1ドライバーズタイトル獲得という史上最高記録を持つミハエル・シューマッハの弟であり、かつてトヨタなどで活躍したラルフ・シューマッハは、現在の状況を考えれば1億4500万ドルでも高すぎるほどだとしている。

フェラーリの姿勢には「うんざりするしイライラさせられる」と母国ドイツのテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に語ったラルフ・シューマッハは次のように続けた。

「誰にとっても今後どうなるのかが分からない状態なんだ。ビッグチームでさえ今後はあらゆることを検討していくことになるだろう」

「現時点ではF1はあまりにも金がかかりすぎるよ。もしフェラーリがコスト削減を望まないのであれば、彼らは出ていくべきだ」

ラルフ・シューマッハは、実際のところバジェットキャップは1億ドル(約107億円)を大幅に下回る額に設定すべきだと主張し、自分が1997年にF1デビューを飾った際に所属していたジョーダンには4000万ドル(今のレートで約43億円)の予算しかなかったものの「それでうまくやれていたし、楽しめた」と付け加えている。

一方、同じドイツ出身のセバスチャン・ベッテルが今季限りでフェラーリを離脱し、マクラーレンに移籍する可能性もあるのではないかとの最近のうわさについて質問されたラルフ・シューマッハは次のように答えている。

「正直なところ、彼にはどんな選択肢がほかにあるだろうか? ルイス・ハミルトン(メルセデス)とコックピットを交換しない限り、彼が再びレースで勝てるマシンを得られるとは思えないよ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック