フェラーリのシャルル・ルクレールが、昨年は先輩チームメートのセバスチャン・ベッテルとの関係がぎくしゃくしたこともあったと認めたものの、2020年は一緒にもっとうまく戦っていきたいとの考えを示した。
フェラーリのアカデミードライバーであったルクレールは、2018年にフェラーリがエンジンを供給するザウバーからF1デビューを飾ると2年目にはF1きっての名門チームであるフェラーリのドライバーに抜擢された。
その2019年シーズンが始まる前は、フェラーリでの絶対的ナンバー1ドライバーはレッドブル時代に4年連続でF1チャンピオンとなった実績を持つベッテルであり、ルクレールがベッテルにどこまで食らいついていけるかに興味が持たれていた。
ところが、実際にシーズンが開幕すると、ルクレールがその速さを発揮。結局優勝はベッテルの1勝に対し2勝、ポールポジションに関してはベッテルの2回に対し7回を達成し、チームメート対決はルクレールの完勝という結果に終わっている。
事実上フェラーリの新ナンバー1ドライバーとなったルクレールだが、自分はベッテルを尊敬していると主張している。
「僕は多くを彼から学んだよ。彼はものすごくプロフェッショナルなドライバーだし、好人物でもあるんだ」
イタリアの『La Repubblica(レプブリカ)』にそう語ったモナコ出身ドライバーは次のように続けた。
「僕たちの間には緊張関係もあった。だけど、ブラジルで起きたような事故が今後は起きないよう願っているよ」
「僕たちは大人だし、一緒にうまく仕事をしてチームに最大の利益をもたらすことができるクルマを開発していくことができると思っている」
だが、フェラーリではルクレールとの契約を2024年まで延長したものの、今年で契約が切れるベッテルの今後の去就は不透明な状況となっているのも事実だ。
しかし、22歳のルクレールは自分よりも10歳年上で、これまでにF1通算53勝をあげ、間もなくF1通算250戦目を迎えるベッテルから学べることはもっとあると主張している。
「彼は本当に細かいことまですべてに目を配っているんだ」
「僕たちは一緒にうまく仕事をしてきたよ。もちろん、コース上で同士討ちしたこともあったし、そこで僕たちが一緒に学んだこともあった。だけど、僕は彼のチームやエンジニアとの仕事の仕方から多くを学んだし、まだ学べることがたくさんあるよ」
イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』にそう語ったルクレールは次のように付け加えている。
「さっきも言ったけれど、彼は細かいところにまで踏み込んでいくんだ。僕がエンジニアにとって有益だと考えたこともなかったことにもね。ときには、僕は彼がセッションに関して話すことをただ聞くためにそこにいるってこともあるよ。ものすごく興味深いんだ」