元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、今後フェラーリはチーム内のドライバー問題を解決することを優先課題としていくことになるだろうと考えている。
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先週末にインテルラゴス・サーキットで行われたF1ブラジルGP決勝でセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールがついに同士討ちを演じてしまったが、フェラーリ会長のジョン・エルカーンはそのことに非常に怒りを感じたと認め、『La Repubblica(レプブリカ)』に次のように続けた。
「このことはフェラーリがどれほど重要なものであるかをはっきりとさせるものだった」
「これは受け入れられるものではない。彼らがどれほど優秀であるにせよ、ドライバーたちは自分たちが常にフェラーリドライバーであり、こういうことを起こしてはならないということを忘れてはならないんだ」
「重要なのはフェラーリが勝つことだし、これはチームとしてのゲームなんだ。この観点を忘れてはならない。マッティア・ビノット(チーム代表)はこのことをはっきりと理解していた」
かつてフェラーリに黄金時代をもたらしたミハエル・シューマッハを兄に持つラルフは、ドライバー同士の対立はフェラーリにとって非常に大きな問題となるはずだと考えている。
「これからチーム内で難しい話し合いが行われることになると思っているよ。ビノットのプレッシャーも徐々に強くなってきているしね」
母国ドイツのテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』にそう語ったラルフは次のように続けた。
「結局、フェラーリはチームメート同士が常に言い争いをすること以上の心配ごとを抱えてしまったということだ。彼らにはどちらにも責任がある。彼らはどちらも子供ではないんだ」
「私は、これはかなり深刻な問題だと思っている。もし(ドライバーたちの)状況が改善されず、チームに従う姿勢がはっきりと見えなければ、フェラーリは何かを変えることを考えるかもしれない」
そしてラルフは、もしこうした状況がさらに悪化するようなことになれば、煮え湯を飲まされることになるのは4回F1チャンピオンとなった実績を持つ32歳のベッテルの方だろうと考えている。
「彼らは2人ともかなり厳しい状況を迎えるだろうが、とりわけセバスチャンにとってはそうなるだろうね」
かつてウィリアムズやトヨタで活躍したラルフはそう語ると、次のように付け加えた。
「もし彼らが解決策を見つけることができなければ、今後はシャルルが中心となるのは間違いないよ」