最近、ニコ・ヒュルケンベルグが2020年にインディカーに参戦する可能性があると報じられていたが、どうやらその可能性は消滅したようだ。
今季限りでルノーのシートを失うことになった32歳のヒュルケンベルグだが、2020年にF1のフルタイムシートを得られる可能性はすでになくなっている。
そのヒュルケンベルグに関し、2020年にはインディカーのエド・カーペンター・レーシングからオーバルレース以外のレースに出走することになるのではないかとのうわさがささやかれるようになっていた。
オーバルレースには興味がないと語っていたヒュルケンベルグだが、エド・カーペンター・レーシングのオーナー兼ドライバーであるエド・カーペンターはオーバル専門のドライバーであり、これまでオーバル以外のロードコースや市街地コースなどには別のドライバーにステアリングを託していた。
そして、ヒュルケンベルグが来季エド・カーペンターと1台のインディカーマシンをシェアすることになるのではないかと考えられていたわけだ。
だが、このうわさはエド・カーペンターがドイツの『motorsport-total.com』に語った次のようなコメントによってストップがかけられることになった。
「来年、私は再びナンバー20をつけてオーバルでレースをすることになる」
「毎年のように私がもう止めるのではないかとのうわさがささやかれるが、そんなことはないよ。2人目のドライバーは感謝祭(28日)あたりに発表することになる。だが、それはニコ・ヒュルケンベルグではないよ」
そう語った38歳のカーペンターだが、ヒュルケンベルグとは最近何度か会っていたことを認めている。
「彼はインディカーにチャンスがあるかどうかに興味を持っていた。だけど、彼にとってはタイミングがよくなかったんだ」
そう語ったカーペンターは次のように付け加えた。
「彼は本当に長期的にインディカーなどに参戦したいかどうかを決断する必要がある。だが、彼はまだそこには至っていないよ」
なお、エド・カーペンター・レーシングは2台体制でインディカーシリーズに臨んでいるが、カーナンバー21のマシンには19歳のオランダ出身若手ドライバーであるリナス・フェーカイを2020年シーズンのフルタイムドライバーとして起用することを20日(水)に発表している。フェーカイはインディカー直下のカテゴリーであるインディライツで2019年にランキング2位となったドライバーだ。
ともあれ、ヒュルケンベルグに残された選択肢が少なくなってきているのは確かだ。最近のうわさによれば、残された進路として考えられるのはDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)、もしくはフォーミュラEしかないだろうと言われている。