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【決勝レポート】不運のレッドブル・ホンダ、表彰台に届かず/F1イギリスGP

2019年07月15日(月)0:38 am

2019年F1第10戦イギリスGPが7月14日(日)、シルバーストン・サーキット(全長5.891km)で3日目を迎え、現地時間14時10分(日本時間22時10分)から行われた決勝でメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。今季7勝目、通算80勝目。

●【決勝レース結果】2019年F1第10戦イギリスGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

52周で戦われるレースがスタートするとポールポジションからスタートしたバルテリ・ボッタス(メルセデス)がトップの座を守り、チームメートのハミルトンをしたがえながらターン1を抜けていく。

3番グリッドスタートのシャルル・ルクレール(フェラーリ)と4番グリッドスタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)も順位をキープするが、5番グリッドスタートのピエール・ガスリー(レッドブル)はセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にかわされてしまう。

また、後方では9番グリッドからスタートしたトロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンがニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)にオーバーテイクを許して10番手に下がってしまった。中団ではハースの2台が同士打ちを演じてしまい、結局その後2台ともリタイアとなってしまう。

先頭ではメルセデスの2台が攻防を繰り広げ、一度はハミルトンがボッタスの前に出るもののボッタスがまたトップの座を奪い返すシーンが展開された。

12周目にはガスリーがベッテルを抜き返して5番手に復帰。だが、ガスリーはその周の終わりにピットに戻り、ここでハードタイヤに交換。

そして13周目にはルクレールとフェルスタッペンが同時にピットインしミディアムタイヤに交換。このピット作業でフェルスタッペンがわずかにルクレールの前に出るも、コース上でルクレールがフェルスタッペンをオーバーテイク。両者譲らない戦いが繰り広げられる。

17周目にはトップを走行していたボッタスがピットに入り、ここでハードタイヤに交換する。まだタイヤ交換を行っていないハミルトンとベッテルの後ろ3番手でコース復帰したボッタスはこのまま最後まで走りきる作戦だ。

ところが、レースが20周目に入ったところでアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィがコースアウト。ジョビナッツィはグラベルにつかまってコース脇で立ち往生してしまい、ここでセーフティカーが導入される。

チャンスとばかり、ここで暫定トップの位置にいたハミルトンと暫定2番手を走行していたベッテルがピットイン。どちらもハードタイヤに交換し、ハミルトンはボッタスの前で、ベッテルはボッタスの後ろ3番手でコース復帰を果たす。

フェルスタッペン、そしてルクレールもセーフティカー導入中にピットに入り、ハードタイヤに交換。これで上位勢はハミルトン、ボッタス、ベッテル、ガスリー、フェルスタッペン、ルクレールという順位に変わり、やはりセーフティカーの恩恵を受けたマクラーレンのカルロス・サインツが7番手に浮上した。

24周目にレースがリスタートされると、28周目にフェルスタッペンがガスリーの前に出る。フェルスタッペンは1.7秒ほど前を走行するベッテルを追いかけ始める。そしてレースが35周目に入るころにはフェルスタッペンがベッテルの背後にまで忍び寄ってきた。

そしてレースが37周目に入ったところでついにフェルスタッペンがベッテルをオーバーテイクして3番手に浮上する。ところが、その直後に再び順位を奪い返そうとしたベッテルがフェルスタッペンに追突。フェルスタッペンはグラベルに押し出されてしまい、5番手に順位を下げてしまう。

このクラッシュでフロントウイングにダメージを負ったベッテルはピットに戻ってフロントノーズを交換。これによってベッテルは最後尾にまで下がってしまい、ポイント獲得の望みさえ失ってしまった。その後、ベッテルには10秒加算ペナルティーが科されている。5番手に下がったフェルスタッペンと4番手ガスリーのギャップは大きく、フェルスタッペンもここで表彰台争いのチャンスが絶たれてしまった。

レース終盤の46周目に2番手を走行していたボッタスがピットインし、ここで一番柔らかいソフトタイヤに交換する。すでにハミルトンとのギャップが開いてしまっていたボッタスだが、3番手のルクレールとは大きな差があり、もう一度ピットインしても順位を失うことがないため、ここでファステストラップポイント獲得を目指す作戦に出る。そしてボッタスは47周目にファステストラップをマーク。その作戦を成功させる。

レースが残り3周となった時点ではレッドブルのガスリーが4番手、フェルスタッペンが5番手、そしてトロロッソのダニール・クビアトが9番手、アルボンが10番手を走行。このままの順位でレースを終えればホンダエンジン勢4台がすべてポイント獲得という状況となっていた。

ところが、この時点でアルボンのミディアムタイヤはすでに35周を消化しており、もはや戦える状況ではなくなっていた。アルボンも必死に走行を続けるが、ついにファイナルラップでヒュルケンベルグとランド・ノリス(マクラーレン)にもかわされ、12番手に下がってしまった。

そのファイナルラップでなんとハミルトンが30周以上を消化していたハードタイヤで1分27秒369のコースレコードをマーク。ボッタスが手中に収めたかと思われたファステストラップポイントも奪い、母国イギリスで喜びのチェッカーフラッグを受けた。ハミルトンはシルバーストン・サーキットでの通算勝利数を歴代単独トップとなる6に伸ばしている。

ボッタスが2位、ルクレールが3位となり、表彰台に上った。レッドブル・ホンダのガスリーは今季最上位の4位、ベッテルに追突されるという不運に見舞われたフェルスタッペンは5位でレースを終えている。

トロロッソ・ホンダ勢は17番グリッドからスタートしたクビアトが9位でポイント獲得。アルボンは惜しくも12位でポイント獲得とはならなかった。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2位/バルテリ・ボッタス(メルセデス)
3位/シャルル・ルクレール(フェラーリ)
4位/ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)
5位/マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
6位/カルロス・サインツ(マクラーレン・ルノー)
7位/ダニエル・リカルド(ルノー)
8位/キミ・ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ)
9位/ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
10位/ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)

次戦2019年F1第11戦ドイツGPは7月26日(金)の現地時間11時(日本時間18時)に開幕。決勝は7月28日(日)の現地時間15時10分(日本時間22時10分)にスタートする。

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