ルノーの母国フランスで7位フィニッシュを果たしたダニエル・リカルド(ルノー)にペナルティが科せられ、11位へ降格となった。
リカルドはF1フランスGPの最終ラップでオーバーテイクをしてフランスのファンを沸かせたが、レース後、スチュワードは2つの5秒加算ペナルティを科したため、11位でノーポイントという結果に終わった。
■リカルド、1つ目のペナルティ
リカルドは、決勝レースを8番手からスタートしたが、スタート後にポジションを奪われ、2つ取り戻すなど、波乱のレース展開をしていた。
しかし、ランド・ノリス(マクラーレン)が油圧トラブルで減速したため、リカルドはさらにポイントを獲得するチャンスをつかんだ。
ノリスは7番手を死守していたが、リカルドはミストラル・シケインの入口で、アウト側からパスしようと試みた。
しかし、リカルドはブレーキングに失敗し、コース外を走行。再びコースに戻った際、ノリスは衝突を避けるためにコースオフせざるを得なかった。
スチュワードはレース後に本件を調査し、リカルドが「コースを外れ、安全ではない方法でコース復帰し、他のドライバー(ランド・ノリス/マクラーレン)を強制的にコースオフさせた」と見なした。
よってリカルドに5秒加算ペナルティと、リカルドのスーパーライセンスに2ペナルティポイントを科した。
■リカルド、2つ目のペナルティ
リカルドにとって、悪い知らせはこれで終わらなかった。さらに5秒加算ペナルティを科せられたのだ。
リカルドは前述のランド・ノリスをパスした後、今度はキミ・ライコネン(アルファロメオ)もパスしていた。しかし、そのパスの仕方に問題があった。
ライコネンは、ノリスとリカルドが失速したのを見逃さず、2台をパス。しかし、その後のストレートでリカルドは「コース外を走行」してライコネンをパスしていた。
これに対してスチュワードは「コース外を走行して他車(キミ・ライコネン/アルファロメオ)をオーバーテイクし、アドバンテージを得た」として、さらに5秒加算ペナルティと1ペナルティポイントを決定した。
■リカルド、合計10秒ペナルティでポイント失う
2つの件で各々5秒加算ペナルティを科せられたリカルドはレースタイムに合計10秒加算となり、7位から11位へと降格し、ポイントを失うことになった。
これにより、7位ライコネン、8位はリカルドのチームメートのニコ・ヒュルケンベルグ、9位ノリス、10位ピエール・ガスリー(レッドブル)となった。
ルノーはホームレースでのダブルポイントフィニッシュを失った。そしてリカルドにとっては3戦連続でポイントを獲得できなかったことになる。