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【決勝レポート】ホンダ勢4台がトップ8フィニッシュ!今季初の全車ポイント獲得!/F1モナコGP

2019年05月27日(月)1:08 am

モンテカルロ市街地サーキット(全長3.337km)で5月26日(日)現地時間15時10分(日本時間22時10分)から行われた2019年F1第6戦モナコGP決勝でメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。今季4勝目、通算77勝目。

●【決勝レース結果】2019年F1第6戦モナコGP 決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

■ホンダ勢はスタートでポイント圏内キープ

78周で行われるレースがスタートすると、上位4台の順位に変動はなかったものの、5番グリッドからスタートしたケビン・マグヌッセン(ハース)が6番グリッドスタートのダニエル・リカルド(ルノー)にかわされてしまう。また、7番グリッドからスタートしたダニール・クビアト(トロロッソ)もピエール・ガスリー(レッドブル)とカルロス・サインツ(マクラーレン)にオーバーテイクを許して9番手に下がってしまった。

10番グリッドスタートのアレクサンダー・アルボン(トロロッソ)はそのポジションをうまくキープすることに成功。ホンダ勢4台すべてがポイント圏内のポジションをキープした。

■ルクレールの接触でセーフティカー導入

予選での戦略ミスによりQ1敗退となり、今日の決勝を15番グリッドからスタートしたフェラーリのシャルル・ルクレールは8周目までに3台をオーバーテイクして12番手にまで浮上してくる。

ところが、9周目にルクレールがルノーのニコ・ヒュルケンベルグをオーバーテイクしようとした際に両者が接触。これで右リアタイヤがパンクしてしまったルクレールはずるずると順位を落としてしまう。ルクレールは完全に右リアタイヤがバーストした状態で走行を続け、なんとかピットに戻ってタイヤを交換するが、これで最後尾に落ちてしまった。

このルクレールとヒュルケンベルグの接触によりコース上に破片が散らばったことで11周目にセーフティカーが導入される。するとここでトップのハミルトン、2番手バルテリ・ボッタス(メルセデス)、3番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、4番手セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が同時にピットイン。メルセデス勢はミディアムタイヤに、フェルスタッペンとベッテルはハードタイヤに交換する。

■フェルスタッペンに痛恨のペナルティー

そしてこのタイヤ交換作業によってボッタスの前に出たフェルスタッペンだが、このときにボッタスの進路を妨害する形となってしまい、接触を避けようとしたボッタスはタイヤを右のウォールにヒットさせてしまった。これでタイヤにダメージを負ったボッタスは次の周回でまたピットに戻り、フェルスタッペンやベッテルと同じハードタイヤへの交換を余儀なくされる。

これで上位勢の順位はハミルトン、フェルスタッペン、ベッテル、ボッタスという順になったものの、フェルスタッペンにはピットアウトする際に安全義務違反があったとして5秒加算ペナルティーが科されてしまった。

15周目にセーフティカーが戻り、レースが再開される。すると後方でアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)がロバート・クビサ(ウィリアムズ)を追い抜こうとして接触。この2台が短時間ながらコースを塞ぐ形となってしまい、数台がその影響を受けてしまう。ジョビナッツィにもこの件でタイムペナルティーが科された。

また、モナコがホームレースとなるルクレールのマシンにはやはりダメージがあったようで、19周目にピットに戻るとそのまま無念のリタイアとなってしまった。

■ガスリーがファステストポイント獲得

レースが中盤にさしかかるとタイヤ交換を行うドライバーが増え始める。28周目には5番手を走行していたガスリーがミディアムタイヤに交換。クビアトは33周目、アルボンは40周目にピットに入り、タイヤ交換義務を果たし、ホンダ勢全員がポイント圏内のポジションをキープする。

レースはハミルトン、フェルスタッペン、ベッテル、ボッタスの順で終盤を迎えるが、5秒ペナルティーがあり事実上は4番手の位置を走行していることになるフェルスタッペンはコース上でハミルトンをオーバーテイクするチャンスをうかがいながら、ハミルトンの真後ろを走行し続ける。

レース前の予想ではレース中に雨が降る確率が90パーセントとされていたが、途中でわずかにテレビカメラのレンズに水滴が付くシーンも見られたものの、走行に影響が出るほどの雨にはならず、たんたんとレースが進んでいった。

レースが63周目を迎えたとき、ガスリーがピットへと向かう。後続とのギャップが十分にあり、そこで順位を失うことがないため、ここでソフトタイヤに交換。第3戦中国GPのときと同じようにここでファステストラップポイントを狙いにいく作戦だ。

ガスリーは66周目にそれまでボッタスが刻んでいた最速ラップタイムを更新。さらに73周目にさらにそのタイムを上回る1分14秒279をマーク。ファステストラップポイントをほぼ手中に収めた。

■フェルスタッペンの攻撃も実らず

レースが残り3周となった76周目にフェルスタッペンがトンネルを抜けたところにあるターン10でハミルトンのインに入ろうとするが、そこであやうくハミルトンのマシンに追突しそうになる。ハミルトンはコーナーをショートカットして逃げ、両者の順位が変わることはなかった。

結局、レース中盤以降タイヤに苦しみながらもハミルトンがトップの位置を死守。20日(月)にこの世を去った非常勤会長ニキ・ラウダに捧げる勝利を手にした。2番手でチェッカーを受けたフェルスタッペンはタイムペナルティーにより4位となり、ベッテルが2位、ボッタスが3位となった。

■モナコで途切れたメルセデスの連続1-2フィニッシュ

今季開幕から5戦連続で1-2フィニッシュを達成していたメルセデスだが、ここでその記録が途切れてしまった。さらに、ランキングリーダーのハミルトンが2番手ボッタスとのポイント差を17に広げている。

フェルスタッペンはスタートポジションの3番手を守ることができなかったものの、ホンダ勢は今季初めての4人全員ポイント獲得を達成した。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2位/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
3位/バルテリ・ボッタス(メルセデス)
4位/マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
5位/ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)
6位/カルロス・サインツ(マクラーレン・ルノー)
7位/ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
8位/アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
9位/ダニエル・リカルド(ルノー)
10位/ロマン・グロージャン(ハース・フェラーリ)

次戦2019年F1第7戦カナダGPは6月7日(金)の現地時間10時(日本時間23時)に開幕。決勝は6月9日(日)の現地時間14時10分(日本時間6月10日3時10分)にスタートする。

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