2019年からF1マシンの最低重量に関するレギュレーションが変わり、ドライバーがこれまでほど厳しいダイエットに取り組まなくてもよくなっている。
昨年まではF1マシンの最低重量にはドライバーの体重も含まれていた。このためマシン全体の重量を減らすために、とりわけ大柄なドライバーには過酷なレベルのダイエットが求められるという状況になっていた。
しかし、今年からF1マシンの最低重量とドライバーの体重はそれぞれ別に管理されることになる。具体的には、ドライバーの体重とシート重量の合計が最低でも80kg以上でなくてはならないというルールになるのだ。シートと自分の体重の合計が80kgに満たないドライバーは、不足する分をバラストと呼ばれるおもりをコックピットの所定の位置に装着することになる。
ハースのドライバーを務めるロマン・グロージャンは、デンマークの『Ekstra Bladet(エクストラ・ブラデ)』に次のように語った。
「自由度が増したからダイエットには少しばかり気楽に臨めたよ。楽しかった」
「健康にもフィットネスにもそのほうがかなりいいよ」
「僕はいくらか筋肉を付けたから、最初のレースまでにこれから少しスリムにする必要がある。だけど、僕はこのルールは正しい方向へと向かうステップだと思うよ」
グロージャンのチームメートであるケビン・マグヌッセンも昨年よりは体重が増えていると認めている。
「僕はドライバーの中でもそれほど背丈がある方ではないから、チームが突然(F1マシンの)フロア重量を少し増やしたからといって僕がひもじい思いをしたことは一度もなかったよ」
「僕も体重は増えた。だけど、それは昨シーズンが終わったときに比べてせいぜい1kgか2kg筋肉がついただけのことさ。超人ハルクみたいになるドライバーなんて誰もいないと思うよ」
そう語った26歳のマグヌッセンは次のように付け加えた。
「でも、僕は以前とは違うトレーニングをしてきたし、その激しさもこれまでとは違ったんだ。さらに身体が強くなったと感じているし、それはいい気分だね」