フェラーリ創設者エンツォ・フェラーリの息子ピエロ・フェラーリが、マウリツィオ・アリバベーネがフェラーリF1チームを去らなくてはならなかった理由を示唆した。
フェラーリは今月7日(月)に声明を出し、これまでチーム代表を務めていたアリバベーネがチームを去り、技術トップのマッティア・ビノットが新たなチーム代表となったことを発表した。
現在もフェラーリ副会長を務める73歳のピエロ・フェラーリはこの件についてイタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「クリスマスの前にはすべて決まっていた。そして、さまざまな理由により、我々はそれを公表しないことにしていた」
「詳しいことを話すつもりはないし、私は株主の立場でしか発言できない。私に言えるのは、我々メンバー間に対立があり、最終的にフェラーリ全体の利益を考えて対応したということだけだ」
ピエロ・フェラーリが言及したチーム内の対立とは、前チーム代表のアリバベーネとビノットの間にあった確執のことを指すのは間違いないだろう。
ピエロ・フェラーリは次のように付け加えている。
「我々が考慮した最も重要なことは、技術的継続を確かなものとし、強いチームを作り上げるためには、それに不可欠なマッティア・ビノットの大きな能力に期待できるようにしようということだった」
アリバベーネとビノットの不和がささやかれていた昨シーズン終盤には、いくつかのチームがビノットの引き抜きに動いているようだともうわさされていた。
フェラーリとしては、フェラーリ技術陣の核であるビノットがほかのチームへ移籍することを避けるためにアリバベーネ更迭に動くしかなかったということだろう。