ニキ・ラウダが、2019年には必ずF1の現場に復帰すると力強いメッセージを発した。
■入院中もレースはすべて見ていた
今年の8月初旬に肺の移植手術を受けた69歳のラウダは、その後長期にわたる入院とリハビリテーションが必要となり、もちろんシーズン後半は一度もF1レースの場に顔を見せることはなかった。
しかし、ラウダは病院に入院していたときでさえF1レースはすべてテレビで見ていたとイタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「ものすごくたくさんのチューブがつながれていたときでさえ、1レースたりとも見逃したことはないよ」
「すべてのレースを見守っていたし、週末にはずっと電話をしていた。彼らはどういう状況なのか常に教えてくれていたよ」
■必ず現場復帰すると宣言
ラウダは、現役時代の1976年に、ニュルブルクリンクで行われたF1ドイツGPで発生したクラッシュで大やけどを負いながらも奇跡的なカムバックを果たしたことで知られている。
ラウダはそのときのことに言及しながら、今回も「死ぬのが怖い」と考えたことなどなく、「戦いたい」という欲求によって闘志が沸いていたのだと語り、次のように続けた。
「今でも戦っているよ」
「2日前まで病院にいたんだ。そして自宅へ戻ることが許され、イビサ島にある自宅へ戻ってきたところだ。私はここで優しくて素晴らしい家族たちとクリスマスを一緒に過ごすつもりだよ」
今でも理学療法士がついて懸命なリハビリを続けていると明かしたラウダだが、「医師たちは、1か月もすれば完全に健康を取り戻せるだろうし、通常の生活に戻ることができるだろうと言ってくれたよ」と続け、次のように付け加えた。
「以前と同じように、レースにも行くよ」
■うれしかったベッテルからの手紙
一方、ラウダは入院中に最もうれしかった出来事のひとつは、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)から自筆の手紙をもらったことだと明かし、次のように続けた。
「そんなことは期待もしていなかったよ。だいたい、ドライバーたちは運転するだけだからね。だが、彼は本当に素晴らしい人物だよ」
「確かに、彼は困難な時期を過ごした。だが、彼に疑問を持つのはばかげたことだよ。彼は復活するよ。チャンピオンが運転の仕方を忘れるようなことは絶対にないからね」
そう語った一方で、ラウダは、2018年に非の打ち所のない走りを見せたのはルイス・ハミルトン(メルセデス)だったと次のように付け加えた。
「彼は並外れていたよ。彼にとってはこれまでで一番困難な選手権だったはずだ。フェラーリがしばしば我々よりもよかったからね。だが、彼はひとつのミスさえ犯さなかった」