2018年F1第20戦ブラジルGPが11日(日)、インテルラゴス・サーキット(1周4.309km)で3日目を迎え、現地時間15時10分(日本時間12日2時10分)から行われた決勝でメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。今季10勝目、通算72勝目。
●【画像:決勝レース結果】2018年F1第20戦ブラジルGPのタイム差、周回数、ピット回数
■レッドブルがいいレースペースを発揮
レッドシグナルが消えてレースがスタートすると、3番グリッドスタートのバルテリ・ボッタスが2番グリッドスタートのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)をかわし、ポールポジションからスタートしたハミルトンとともにメルセデスが1-2体制を築く。
4周目には5番グリッドスタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がフェラーリ勢をとらえて3番手に浮上。ターボチャージャー交換によるグリッド降格で11番グリッドスタートとなったチームメートのダニエル・リカルドも徐々に順位を上げていく。
フェラーリはベッテルがミスをした間にキミ・ライコネンが4番手に浮上すると、4周目にはそのベッテルの背後にすでにリカルドが浮上してきた。
6番グリッドからスタートするチャンスを得ていたザウバーのマーカス・エリクソンだが、序盤にほかのクルマと接触してダメージを負ってしまい、ずるずると順位を下げてしまう。
■トロロッソ・ホンダは我慢のレースに
トロロッソ・ホンダ勢はスタート直後には9番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーが一時順位を上げるものの、その後ライバル勢にかわされて順位を下げていく。16番グリッドスタートのブレンドン・ハートレーは唯一ミディアムタイヤでのスタートを選択し、我慢のレースを続ける展開となった。
19周目にボッタスがピットに入りミディアムタイヤに交換。ハミルトンもその次の周にピットに入り、やはりミディアムタイヤに履き替える。この時点でメルセデス勢はハミルトンが7番手、ボッタスが9番手に位置する。ここでフェルスタッペンが暫定トップの位置に立った。
レースが21周目にはいると順位を下げていたエリクソンがスピン。接触によるダメージが大きかったようで、エリクソンはそのままピットに戻って無念のリタイアとなった。
23周目にはトップ10圏外に順位を下げていたガスリーがピットイン。ミディアムタイヤに交換し16番手でコースに戻る。
■フェルスタッペンがハミルトンを攻略もバックマーカーとクラッシュ
28周目にベッテルがピットインしミディアムタイヤに交換。この時点ではトップにフェルスタッペン、2番手ライコネン、3番手にはリカルドが浮上。それにタイヤ交換をすませたハミルトンが4番手で続く展開となる。
32周目にライコネンもミディアムタイヤに交換し、ベッテルの後ろ7番手でコースに復帰。しかしフェラーリは35周目にチームオーダーを出しライコネンをベッテルの前に出す。どうやら2台のタイヤ戦略が違うようだ。
36周目にフェルスタッペンがピットに入り、ソフトタイヤに交換。フェルスタッペンはハミルトンの後ろでコースに復帰。フェルスタッペンはその後ペースを上げてハミルトンの背後に迫ると40周目に入るところでハミルトンをオーバーテイク。ここでフェルスタッペンがトップに躍り出た。
その後ハミルトンとのギャップを徐々に開いて今季3勝目のトップチェッカーを目指していたフェルスタッペンだが、45周目に入ったところでエステバン・オコン(フォース・インディア)をラップダウンしようとしたときに両者がクラッシュ。フェルスタッペンは大きくコースオフし、ここでハミルトンに前に出られてしまう。
この接触原因を作ったとしてオコンにはその後10秒間のストップ&ゴーが科された。
■ハミルトン優勝でコンストラクターズタイトルも確定
46周目にはリカルドがベッテルをオーバーテイクして5番手に浮上。ベッテルは54周目に2度目のピットインを行いスーパーソフトタイヤに交換する。
リカルドは59周目にはボッタスもとらえて4番手に浮上。ボッタスも60周目に2回目のピットインを行い、ベッテルの前5番手でコースに復帰する。
オコンとの接触でマシンにダメージを負ったフェルスタッペンは懸命にハミルトンとの差を縮めようとするが、追いつくには至らない。リカルドもライコネンと3位争いを展開するが、こちらもオーバーテイクすることはできず、そのままレースはファイナルラップに入っていく。
結局、フェルスタッペンとオコンのクラッシュにより労せずトップの座を奪い返したハミルトンが先頭でチェッカーフラッグを受けた。これによりメルセデスの5年連続でのコンストラクターズタイトル獲得が確定している。
2位はフェルスタッペン、3位にライコネンが続き、表彰台に上った。
トロロッソ・ホンダ勢は、ミディアムタイヤでスタートして1回ストップでレースを乗り切ったハートレーが11位、ガスリーは結局13位でレースを終え、惜しくもポイントには手が届かなかった。
■決勝トップ10ドライバー(暫定)
優勝/ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2位/マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
3位/キミ・ライコネン(フェラーリ)
4位/ダニエル・リカルド(レッドブル)
5位/バルテリ・ボッタス(メルセデス)
6位/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
7位/シャルル・ルクレール(ザウバー)
8位/ロマン・グロージャン(ハース)
9位/ケビン・マグヌッセン(ハース)
10位/セルジオ・ペレス(フォース・インディア)
次戦はついに今季のF1最終戦となる。2018年F1第21戦アブダビGPは23日(金)の現地時間13時(日本時間18時)にヤス・マリーナ・サーキットで開幕。決勝は25日(日)の現地時間17時10分(日本時間22時10分)にスタートする。