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【予選レポート】トロロッソ・ホンダがQ3進出 ポールはハミルトン/F1ブラジルGP

2018年11月11日(日)3:51 am

2018年F1第20戦ブラジルGPが10日(土)、インテルラゴス・サーキット(1周4.309km)で2日目を迎え、現地時間15時(日本時間11日2時)から行われた予選でメルセデスのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。今季10回目、通算82回目。

●【画像:予選結果】2018年F1第20戦ブラジルGPフリー走行予選Q1-Q2-Q3のタイム、周回数

【予選Q1】雨が落ち始める中ガスリーが冷や汗のQ1突破

18分間で行われたQ1では、雨が降り始める可能性があることからドライバーたちがセッション開始と同時にコースへと向かっていく。そんな中、トロロッソ・ホンダの2台はコース上のトラフィックを避けるためか、コースインのタイミングを遅らせる作戦をとる。

コース上ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップタイムを刻み、それにキミ・ライコネン(フェラーリ)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が続いていく。

だが、やはりセッション中に少しずつ雨が落ち始め、ザウバーのシャルル・ルクレールがスピンするという光景も展開される。

ピットアウトするタイミングを遅らせたトロロッソ・ホンダ勢は最初のアタックでピエール・ガスリーが15番手とQ2進出ギリギリの位置につけるが、ブレンドン・ハートレーは17番手にとどまった。

少しずつ雨粒が大きくなり始めたコース上でQ1最後のアタック合戦が開始されるとハートレーが15番手に順位を上げる。だが、それによってノックアウトゾーンに落ちたガスリーも12番手に順位を上げ、またハートレーがノックアウトゾーンに落ちてしまう。

ルノーのカルロス・サインツもタイムアップを狙うがノックアウトゾーンから抜け出せず16番手にとどまり、ここで予選Q1敗退が確定。ハートレーも最終的に17番手でQ1ノックアウトが決まった。

Q1でノックアウトされた16番手から20番手までのドライバーは以下の通り。
16番手カルロス・サインツ(ルノー)、17番手ブレンドン・ハートレー(トロロッソ)、18番手フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、19番手ランス・ストロール(ウィリアムズ)、20番手ストフェル・バンドーン(マクラーレン)。

Q1のトップはフェルスタッペン、2番手ライコネン、3番手ベッテルだった。

【予選Q2】フェラーリ勢がソフトタイヤでQ2突破

15分間で争われたQ2では、やはり雨を心配してセッション開始前から多くのクルマがピットロード出口に並ぶ展開となる。

セッションが開始されると、最初スーパーソフトタイヤでコースに入ったフェラーリ勢がそのタイヤでタイムを出さないままピットに戻り、そこでソフトタイヤに交換するという変則的な作戦をとる。

フェラーリ勢はライコネンがまず4番手、そしてベッテルが2番手タイムをたたき出し、見事に作戦成功。これで明日の決勝をソフトタイヤでスタートすることがほぼ確定した。

このフェラーリの動きを見て、レッドブル勢やメルセデス勢もソフトタイヤに履き替えるが、その時点で彼らはすでにすーぱーソフトタイヤでタイムを刻んでいた。そして、公式結果はまだ明らかになっていないものの、スーパーソフトタイヤで出したタイムを更新できたドライバーはおらず、この点に関してはフェラーリがうまく作戦を成功させたと言えるだろう。

全車のタイムが出そろった時点でトロロッソ・ホンダのガスリーは9番手に位置。雨が少しずつ強くなりつつあるというコンディションのもとQ3進出をほぼ手中に収めた。

Q3進出をかけた最後のアタックが開始されるころにはまだ小雨が降り続いており、案の定Q2前半に出したタイムを更新するドライバーは見られない。

そんな中、ザウバーはそのとき9番手に位置していたルクレールにピットに戻ってくるよう無線で伝えるも、ルクレールはもう一度アタックを行うことを選択。するとルクレールは悪化するコンディションの中で見事に自己ベストタイムを刻んで8番手に浮上。フェラーリが来季のドライバーに抜擢しただけのことはある素晴らしい走りを見せた。

ガスリーはこれにより10番手に順位を下げたものの、ほかのドライバーたちには逆転を許さず、第17戦日本GP以来となるQ3進出が確定した。

Q2でノックアウトされた11番手から15番手までのドライバーは以下の通り。
11番手ケビン・マグヌッセン(ハース)、12番手セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、13番手エステバン・オコン(フォース・インディア)、14番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、15番手セルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)。

Q2でトップタイムを刻んだのはボッタスで、それにベッテル、ハミルトンが続く展開となった。

だが、このQ2において抜き打ちの車検を指示されたベッテルがその指示に従わなかった疑いがあり、場合によっては何らかのペナルティーが科される可能性も指摘されている。

【予選Q3】フェラーリのポール獲得ならず ベッテルにペナルティーの可能性も

12分間で戦われるQ3が開始時刻を迎えたころには雨もおさまり、路面コンディションは改善に向かい始めていた。

各ドライバーが最初のアタックを開始し、まずベッテルが1分07秒374の好タイムをマーク。しかし、その後ろからアタックに入っていたハミルトンが1分07秒301の暫定ポールタイムを刻む。

Q3に残ったガスリーだったが、ほかの中団グループのドライバーたちがすべて1分08秒台に乗せたのに対し、ガスリーは1分09秒台からわずかに抜け出せず10番手で最初のアタックを終えた。

Q3セッション終盤に最後のアタック合戦が開始されると暫定ポールタイムを刻んでいたハミルトンがさらにそのタイムを1分07秒281にまで更新する。だが、ベッテルは自己ベストタイム更新もならず、この時点でハミルトンのポールポジションが確定した。

ガスリーも順位アップならず、10番手でブラジルGP予選を終えている。

なお、予選を6番手で終えたダニエル・リカルド(レッドブル)は規定数を超えるターボチャージャーを投入したことで5グリッド降格ペナルティーを受けることが決まっており、このためガスリーは明日の決勝を9番グリッドからスタートすることになる。

■予選トップ10ドライバー(暫定結果)

ポールポジション/ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1:07.281
2番手/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ) 1:07.374
3番手/バルテリ・ボッタス(メルセデス) 1:07.441
4番手/キミ・ライコネン(フェラーリ) 1:07.456
5番手/マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 1:07.778
6番手/ダニエル・リカルド(レッドブル) 1:07.780
7番手/マーカス・エリクソン(ザウバー) 1:08.296
8番手/シャルル・ルクレール(ザウバー) 1:08.492
9番手/ロマン・グロージャン(ハース) 1:08.517
10番手/ピエール・ガスリー(トロロッソ) 1:09.029

F1ブラジルGP決勝は、日本時間12日(月)の2時10分にスタートする。

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