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【WEC】トヨタ“地元”富士でワン・ツー!小林可夢偉は2016年の富士以来のWEC優勝

2018年10月14日(日)22:52 pm

10月14日(日)静岡県の富士スピードウェイで2018年-2019年スーパーシーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦富士6時間レースの決勝が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRIDが母国でワン・ツー・フィニッシュを果たした。

■TS050 HYBRID 7号車 (小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス):
決勝: 1位、 230周、ピットストップ 8回、スターティンググリッド:8番手、最速ラップ(1分25秒603)

■TS050 HYBRID 8号車 (中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソ):
決勝: 2位(トップと11秒440差)、 230周、ピットストップ 8回、スターティンググリッド:1番手、最速ラップ(1分26秒043)

予選で速さを見せながらも無念の失格により8番手からの追い上げを強いられた小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ホセ・マリア・ロペスのTS050 HYBRID 7号車が今季初勝利。中嶋一貴/セバスチャン・ブエミ/フェルナンド・アロンソの8号車はレースを通して僅差の戦いを続け、11秒差の2位でチェッカーを受けた。

この結果、トヨタは母国富士で開催された7回のWEC戦のうち、6戦を制覇。小林とコンウェイにとっては、彼らにとってのWEC初勝利となった2016年の富士戦以来、昨年からチームに加わったロペスにとっては、記念すべきWECでの初勝利となった。

この勝利により、TOYOTA GAZOO Racingは首位につけるWECのチーム選手権で2位のレベリオンとの差を14ポイントへと拡げた。また、ドライバーズ選手権でも首位の中嶋、ブエミ、アロンソの3名がライバルとの差を拡大。今大会で勝利した7号車の小林、コンウェイ、ロペスは8号車の3名に13ポイント差のランキング2位に浮上した。

■決勝レース

前夜から降りだした雨は午前中に渡って降り続け、午前11時の決勝レーススタート時になっても水煙が上がるほどのウェットコンディション。このため、1周のセーフティカー先導ラップの後に本戦が開始された。2台のTS050 HYBRIDはフロントに電動モーターを搭載する四輪駆動の特性も活かして、スタートダッシュを決めた8番手スタートの7号車小林は、僅か2周でトップを走るチームメイトに続く2位へと浮上して見せた。

7号車は早めのタイヤ交換で一旦ポジションを落とし、差が広がったものの、30分過ぎに他カテゴリー車両のクラッシュにより導入されたセーフティカーにより、幸運にも上位勢とのマージンを詰めることが出来た。レースが始まると共に雨は上がり、30分ほどのセーフティカーランの間に路面はどんどん乾き出した。レースが再開されると、各車は次々とドライタイヤへと交換。タイヤ交換後、7号車の小林は、8号車中嶋の前に出ることになり、2台は僅差のまま、3位以下のライバルとの差を拡げていった。

スタートから1時間半が過ぎ、8号車は3回目のピットで、中嶋からブエミへとドライバーチェンジ。10秒ほどあった首位7号車との差は1秒を切るまでに縮まったが、小林は首位を死守。2時間半にわたる力走を終えてコンウェイへと交代した。

その後、2台のTS050 HYBRIDはピットインのタイミングの違いにより、その差を広げたり詰めたりしながらハイペースで周回を重ねた。残り2時間ほどの時点でコース上に車両がストップしたことによって出されたフルコースイエローのタイミングで2台はピットイン。2位アロンソが猛追もコンウェイとロペスが20秒の差をしっかり守りきる力走を見せた。

残り1時間20分ほどで8号車は中嶋へ、残り30分ほどで7号車も小林へとドライバーチェンジ。2台は20秒ほどの差を保ったままレースを支配し、午後5時、7号車がトップ、8号車が2位でチェッカーフラッグを受け、チームにとって完璧なワン・ツー・フィニッシュを成し遂げた。

■村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表:

「“地元”富士スピードウェイでファンの皆様に最高のレースをご覧いただくことが出来、そして素晴らしい結果を挙げることが出来、本当に嬉しく思っています。この週末を通し、多くの暖かいご応援を頂きましたので、見応えのあるレースをお楽しみ頂きたいと願っていました。

“地元”富士でのレースは、我々にとって、とても重要で、目指す目標は、ファンの皆様や関係者の方々の前でワン・ツー・フィニッシュを果たすことでした。めまぐるしく変化する天候や路面状況に苦戦しながらもチーム全員の頑張りによって目的を果たすことが出来ました。今日のチームの働きをとても心強く思っています」。

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