カルロス・サインツが、2019年にはマクラーレンのF1マシンが大きく改善されることを期待していると語った。
現在ルノーに所属しているサインツだが、来季はF1引退を決めたフェルナンド・アロンソの後任としてマクラーレンに移籍することが決まっている。
■来季のマクラーレンは前進できるはず
だが、名門チームとして知られるマクラーレンは、ここ数年はタイトル獲得はおろか表彰台争いもできない状態が続いている。
しかし、サインツは2019年シーズンに向けて楽観的に考えていると母国スペインの『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「僕は楽観的でいないとね。だってそれが僕の性格だからさ。だけど、僕は本当に楽観的なんだ。なぜなら、マクラーレンは今年多くのことを学んだと思っているからね」
「レッドブルやルノーと同じエンジンを使うことで、彼らも多くの部分を変えなくてはならないということが理解できたんだ。そして、彼らが自分たちのクルマにはそれほどの戦闘力がないと理解したとき、彼らはチームの方向性を変え始めた」
「こうした変化の結果が2019年から現れることを期待しているよ」
■来季のマクラーレンは前進できるはず
いずれにせよ、実力がありながら今季限りでF1シートを失う可能性が高くなっているエステバン・オコン(フォース・インディア)やストフェル・バンドーン(マクラーレン)に比べれば、サインツの置かれている状況はまだいい方だろう。
「本当に僕は恵まれていると思うよ。だけど、僕はシートを得るにふさわしいと自分で信じているんだ。宝くじに当たるよりもね」
「もちろん、オコンにも居場所があって当然だし、バンドーンだって残留してもまったくおかしくないだろう。だけどF1は競争が激しいスポーツだし、自分自身ではどうにもならないこともあるんだ」
■ルノーがリカルドを選んだ理由はよく分かる
とはいえ、サインツのマクラーレン移籍は、必ずしも本人がそれを強く望んでいたというわけではない。
サインツは、本当はルノーに残留することを希望していたものの、ルノーがダニエル・リカルドと来季の契約を結んだことによりルノー残留の望みは絶たれてしまっていた。
「まあ、リカルドに関してはあまり説明する必要もないよね」
そう語った23歳のサインツは次のように続けた。
「ダニエルのようなドライバーがルノーを信頼したということはものすごく大きなメッセージだし、これに関してはルノーはすごく賢いと思うよ」
「僕に関しては、レッドブルとの交渉次第だったし、ルノーとしてもあまり待つことは望んでいなかったんだ」
■ルノーPUも今後大きく改善するはず
最近、ホンダが次戦F1ロシアGP(30日決勝)でルノーPUを上回る出力を発生する新バージョンPUを投入するようだとの報道が行われたが、それが事実だとすればルノーPUは現在のF1エンジンの中では最も非力なものとなってしまう。
その件について質問されたサインツは次のように答えた。
「ホンダが非常に競争力のあるパッケージを造ってきたのは確かだし、僕は彼らをすごく尊敬しているよ」
「でも、僕はルノーだって進歩を続けるはずだと確信しているし、来年には今まで以上の大きな前進を果たすだろうと信じているよ」
■2019年には新人のノリスとともに最善を尽くす
来季、マクラーレンでサインツのチームメートを務めるのは新人のランド・ノリスだ。ということは、4年のF1経験を持つサインツが来季はマクラーレンの事実上のナンバー1ドライバーとしての責任を負うことになる。
「現在のマクラーレンはF1タイトル争いには加わることができていないし、復活に向けて戦い、再びトップの位置に徐々に近づこうとしているところなんだ」
そう語ったサインツは次のように締めくくっている。
「そのためには可能な限り多くのポイントを持ち帰ることができる優れたドライバーが2人必要なんだ。僕の方が経験があるからナンバー1だと言われるけれど、僕たちはどちらもマクラーレンを上位にするために限界までプッシュすることになるよ」