メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフが、将来カルロス・サインツ(ルノー)の獲得も視野に入れていることを明らかにした。
■2019年以降のドライバーが確定していないメルセデス
現在メルセデスのドライバーを務めているルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスはいずれも今季いっぱいで今の契約が満了することになっている。
メルセデスではハミルトン残留を望んでいることを明らかにしているものの、現在ハミルトンが要求している報酬額や契約期間などについてまだ合意に至ることができていないと考えられている。
一方、ボッタスも来季以降メルセデスに残留することを望んでいるものの、実際にはまだ契約更新に向けた交渉も開始されていないと考えられている。
■リカルド加入の可能性も
ハミルトンにはフェラーリへ移籍する可能性も残されていると言われているが、仮にメルセデスのシートに空きが出る場合にはやはりレッドブルとの契約が今季までとなっているダニエル・リカルドが最有力候補だと考えられている。
だが、ヴォルフの頭の中にはほかにも候補ドライバーの顔が浮かんでいるようだ。
■最優先はハミルトンとの契約更新
「我々は2030年までハミルトンにとどまって欲しいと望んでいる」
スペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』にそう語ったヴォルフは次のように付け加えた。
「だが、F1ではどんなことだって可能だし、フェラーリでF1チャンピオンになりたいという望みを持たないドライバーがひとりたりともいるとは思わないよ。しかし、現在ルイスは我々のところにいるし、少なくとも2020年まではうちで続けてくれることを願っている」
■将来的にはオコンにもチャンス?
だが、ヴォルフは現在フォース・インディアのドライバーを務めているエステバン・オコンを将来のメルセデスドライバー候補だと考えているようだ。オコンはメルセデスの育成プログラムに所属していたドライバーだ。
「彼のことはずっと前から知っているよ。彼は1年ごとに非常に大きな成長を遂げているね」
■もうひとりの候補はサインツ
ヴォルフはさらに、レッドブルの契約下にあり、現在はレンタル移籍という形でルノーに所属しているサインツにも注目していると次のように続けた。
「もうひとりの優れたドライバーはカルロス・サインツJr.だ。もし彼がニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)のとなりでいい走りを見せれば、すべてのチームが彼に興味を示すだろうね」
「我々は彼がうちで走るところを見たいと思っていたし、彼の父親とも会ったことがある。だが彼らはレッドブルのプログラムに所属している」
ヴォルフはそう語ると、「だが、我々は非常にいい関係を維持しているよ」と将来に含みを持たせるようなコメントで締めくくっている。