かつてルノーでフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)のチームメートを務めていたネルソン・ピケJr.が、アロンソは今年ル・マン24時間レースで優勝できるだろうと語った。
アロンソは世界3大自動車レースとして知られるF1モナコGP、インディ500、ル・マン24時間すべてに勝利して“3冠”を達成することを目標に掲げている。すでにモナコGPでは優勝を果たしているアロンソにとって残された課題はインディ500とル・マン24時間の制覇だ。
2017年にインディ500に初挑戦したアロンソだが、終始トップグループで快走を見せながらも、最終的にはホンダエンジンのトラブルによってリタイアに終わっていた。
そして今年はF1と掛け持ちでトヨタのWEC(世界耐久選手権)チームの一員として6月にル・マン24時間レースに初挑戦することになる。
今年のル・マン24時間はアウディやポルシェといった強力なライバルたちが撤退したことで、アロンソが戦う最高峰カテゴリーのLMP1では大きなトラブルがない限りトヨタが優勝する可能性が非常に高くなっている。中嶋一貴とセバスチャン・ブエミをチームメートとしてトヨタ8号車でレースに臨むアロンソにとって最大のライバルは、小林可夢偉らが乗るトヨタ7号車ということになる。
■アロンソはすべてを手に入れるだろうとピケJr.
10年前にルノーでアロンソとチームを組んでいたピケJr.はスペインの日刊スポーツ紙『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「アロンソは強い性格をしているし、すべてを手に入れたいと思っている。彼には分け合うというような考えはないんだ」
「だけど、偉大なドライバーはそうでなくてはならない場合もあるし、彼は偉大なドライバーだよ」
「彼がチャンピオンになったのはすでに10年以上も前のことだけど、今でも彼はF1におけるスタードライバーのひとりだ」
「彼はル・マンのチャンピオンになると思うよ」
■アロンソはすべてを手に入れるだろうとピケJr.
ピケJr.は、F1以外のカテゴリーにも積極的に挑戦しようとするアロンソの姿勢を評価し、次のように続けた。
「彼ら(WEC)は日程を変えようとしているから彼は富士(スピードウェイ)でもレースができるし、これをうまく利用しようとしている。僕でも目をつぶって同じことをするだろうね」
「僕は彼がインディアナポリスやデイトナ、そしてル・マンでレースをしたいと考えていることを尊重するよ。彼は名声のためでなく、戦うのが好きだからそうするんだ」
そう語ったピケJr.は、アロンソには抜け目のないところもあると次のように付け加えている。
「だけど、彼はものすごく賢明でもあるんだ。彼がレースごとにヘルメットを変えるのを見れば一目りょう然さ。いい宣伝になるし、レプリカの売り上げも増えるからね」