今シーズン序盤は今季のF1タイトルに一番近い位置にいたフェラーリのセバスチャン・ベッテルだが、シーズンが後半に入ってからはその勢いがすっかり失われてしまっている。
第12戦ベルギーGPと第13戦イタリアGPでメルセデスAMGのルイス・ハミルトンに連勝を許したフェラーリだが、反撃を狙った第14戦シンガポールGPでは同士打ちによるダブルリタイアを喫してしまう。
続く第15戦マレーシアGPでは2台ともにマシントラブルが発生。ベッテルが予選でタイムを刻めずに最後尾スタートとなり、予選2番手だったキミ・ライコネンは決勝をスタートすることもできなかった。
そして先週末に行われた第16戦日本GPでも決勝前にベッテルのクルマにトラブルが発生。結局メカニカルトラブルによりリタイアを余儀なくされたベッテルは、残り4レースとなった時点でランキングリーダーのハミルトンに59ポイントもの差をつけられてしまっている。
■フェラーリが「皮肉賞」を受賞
こうしたドタバタ劇を演じてしまったフェラーリに対し今週、「金のバク賞」が贈られたと伝えられている。
この「金のバク賞」はイタリアのテレビ局『Canale 5(カナーレ5)』の番組『Striscia la Notizia(ストリシア・ラ・ノティツィア)』が“残念な話題”を提供した人物や団体に贈る賞であり、イタリア国内ではかなり有名なもののようだ。
番組のプレゼンターはマラネロにあるフェラーリ本部に巨大な「金のバク賞」のモニュメントを持ち込み、「度重なる不幸」に見舞われたフェラーリに送ると説明してチーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネにこれを贈呈したものだ。
■フェラーリは絶対にあきらめないとアリバベーネ
その際、最近不運なトラブルが連続したことについて質問されたアリバベーネは、次のように答えた。
「こういうことも起きるものさ。よろこべることではなかったが、我々は決してあきらめない」
「メルセデスAMGに打ち勝つためには、今年すでに彼らに勝ったこともあるが、さらに懸命に取り組む必要があるだけだ」
そう語ったアリバベーネは、現時点においてフェラーリのF1カーがメルセデスAMGに負けているとは思わないと次のような主張を付け加えている。
「我々は彼らよりも劣ってなどいないよ。我々のクルマは非常によいものであることを示してきている」