インディカー・シリーズで戦っているブラジル出身のベテランドライバーであるトニー・カナーンが、これまで3度F1王座についた経験を持つルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)のコメントに反撃した。
●【期間限定】佐藤琢磨の快挙をグリコが“道頓堀グリコサイン”とHPトップページでお祝い
■インディカーを小ばかにするコメントをしたハミルトン
今年のF1モナコGPを欠場してインディ500に挑戦したフェルナンド・アロンソだったが、全長2.5マイル(約4km)のオーバルコースで行われた予選では初挑戦ながら見事に5番グリッドを獲得していた。
そのニュースを聞いたハミルトンはインディカー・ドライバーを揶揄(やゆ)するように、次のようにコメントしていた。
「ずっとあそこで戦っているドライバーたちの中で彼(アロンソ)が5番手になったなんて、面白いね」
■ハミルトンに大口をたたく資格はないとカナーン
これに対し、2004年のインディカー・チャンピオンであり、2013年のインディ500チャンピオンでもあるカナーンは、母国ブラジルの『Globo(グローボ)』に次のように語った。
「そいつ(ハミルトン)は去年2台だけによる選手権を戦って2位だったじゃないか。だから、あまり大きなことは言えないと思うよ」
メルセデスAMGの2台以外に勝てるクルマがなかった昨年のF1シリーズに言及しながら皮肉で返した42歳のカナーンは、次のように付け加えた。
「フェルナンドをここに迎えられたのはうれしかったよ。今月いろんなコメントをしているF1ドライバーたちとは違い、彼は謙虚だよ」
■F1には本当の競争が足りないとアロンソ
一方、インディ500を経験してきたアロンソは、現在のF1にはまだ足りないものがあると考えている。
「僕は、今のF1はとても健全だと思っている。だけど、まだチーム間の差がかなり大きいし、思わぬことが起きて驚くようなことはあまりないんだ」
母国スペインの『EFE通信』にそう語ったアロンソは、次のように付け加えた。
「多かれ少なかれ、誰がレースで勝つのか予想がついてしまうからね」