2017年F1第6戦モナコGPが5月28日(日)、モンテカルロ市街地サーキット(全長3.337km)で最終日を迎え、現地時間14時(日本時間21時)から行われた決勝でフェラーリのセバスチャン・ベッテルが優勝した。今季3勝目、通算45勝目。
●【決勝結果】F1モナコGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
■大きな波乱なくレースがスタート
レーススタートでは大きなトラブルはなく、ポールポジションからスタートしたキミ・ライコネン(フェラーリ)がポジションを守り、チームメートのベッテルがそれに続いていく。12番グリッドからスタートしたマクラーレン・ホンダのストフェル・バンドーンは13番グリッドスタートのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)にかわされ、順位をひとつ落としてしまう。
レースが16周目に入ったころ、10番手を走行していたルノーのニコ・ヒュルケンベルグのマシンが白煙を上げ、そのまま今日初のリタイアとなる。ここでペレスがピットインしたことで、ハミルトンが10番手、バンドーンが11番手に順位を上げる。
レースが33周目に入ったところで4番手を走行していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がピットイン。3番手のバルテリ・ボッタスをアンダーカットする作戦に出る。しかしメルセデスAMGもすぐに反応してボッタスをピットに入れると、フェルスタッペンの前でコースに戻した。
■ピット戦略でベッテルがトップに
35周目にトップを走っていたライコネンもピットイン。暫定トップに立ったベッテルは、ライコネンの前でコース復帰することを目指して猛然とペースを上げていく。
ベッテルは39周目にピットインすると見事にライコネンのオーバーカットに成功し、トップの位置でコース復帰を果たす。レッドブルのリカルドもベッテル同様の作戦を成功させ、ボッタスの前でコースに戻り3番手に順位を上げた。
上位ドライバーがピットインする間に7番手に順位を上げていたバンドーンは、ピットイン後にポイント圏内の9番手10番手でのコース復帰に成功。マクラーレン・ホンダにとって今季初のポイント獲得の望みが膨らんだ。ハミルトンはほかのマシンをオーバーカットし、7番手でコース復帰を果たした。
■バンドーンはポイント圏内走行もホンダ勢、無念のダブルリタイア
78周で行われたレースが60周目を迎えたとき、マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンとザウバーのパスカル・ウェーレインがターン8でクラッシュ。ウェーレインのマシンは横向きに壁にぶつかって止まるという状態となり、ここでセーフティカーが導入された。
インディ500参戦のためモナコGPを欠場したフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)の代役を務めていたバトンだが、このクラッシュでクルマにダメージを負いリタイアでレースを終えることになった。
67周目にレースがリスタートされたが、直後のターン1でバンドーンがフォース・インディアのセルジオ・ペレスに押し出される形で壁に突っ込んでしまう。ポイント圏内を走行していたバンドーンだが、こちらも無念のリタイアとなってしまった。
ペレスはその後72周目にトロロッソのダニール・クビアトとも接触。クビアトもそこでレースを終えることになり、ダメージを負ったペレスも最後尾に順位を下げてしまった。
■今季3勝目を挙げたベッテルがリードを25ポイントに
結局、そのままベッテルが先頭でチェッカーフラッグを受け、2011年以来となるモナコでの優勝を飾った。2位はライコネンでフェラーリが1-2フィニッシュを達成。3位にはレッドブルのリカルドが入った。
4位から10位までの結果は次のとおり。4位バルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)、5位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、6位カルロス・サインツ(トロロッソ)、7位ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)、8位ロマン・グロージャン(ハース)、9位フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、10位ケビン・マグヌッセン(ハース)。
ベッテルが優勝し、ハミルトンが7位に終わったことで両者のポイント差は25ポイントに広がった。また、マクラーレン・ホンダ勢は2台ともにリタイアに終わり、今季初ポイントは次戦以降に持ち越しとなった。
次戦2017年F1第7戦カナダGPは、6月9日(金)の現地時間10時(日本時間23時)に開幕。決勝は6月11日(日)現地時間14時(日本時間12日3時)にスタートする。