2017年にジェンソン・バトンの後任としてマクラーレン・ホンダのレースドライバーに昇格するストフェル・バンドーンだが、まずは現役最高のドライバーとの評価もあるチームメートのフェルナンド・アロンソとの勝負が大いに注目されることになるのは間違いない。
■F1デビュー戦でポイント獲得を果たしたバンドーン
ベルギー出身の24歳のバンドーンは、2016年はマクラーレン・ホンダの控えドライバーを務めつつ、日本のスーパーフォーミュラにも参戦。最終ラウンドの第7戦第2レースでは優勝を飾るなどの活躍を見せ、ランキングは4位で終えている。
そのバンドーンは、すでに2016年のF1第2戦バーレーンGPでF1デビューレースを戦った経験を持っている。負傷欠場したアロンソに代わって出走したこのレースでは、予選でバトンの14番手を上回る12番グリッドを獲得。レースでも堅実な走りを見せて10位でフィニッシュし、マクラーレン・ホンダにシーズン初ポイントを持ち帰る活躍を見せた。
■バンドーンの目標はひとつだとジャッキー・イクス
バンドーンと同じベルギー出身の元F1ドライバー、ジャッキー・イクスは、そのことに言及しながら『Le Soir(ソワール)』に次のように語った。
「F1デビュー戦でポイントを取ったのはストフェルにとって素晴らしい成果だった。あれ(出走決定)は土壇場でのことだったが、彼は本当に積極的に取り組んだ。マクラーレンとホンダもあれには感心させられたし、我々だってそうだった」
1967年から1979年までF1で活躍して8勝をあげるとともに、有名なル・マン24時間レースでも6勝をあげた伝説的ドライバーである現在71歳のイクスは、次のように付け加えた。
「彼は2017年にも印象的なことをやってのけるだろう。これから、彼はひとつの目標を胸に刻んで1年をスタートする必要がある。それは、アロンソをしのぎ、彼に勝つことだ。F1はジャングルだし、唯一の掟(おきて)はチームメートを上回らなくてはならないということだからね」