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F1エンジンメーカー、大幅なエンジン価格引き下げを提案か

2016年01月12日(火)21:04 pm

F1エンジンメーカー各社は、2017年以降も現行のV6パワーユニットを継続したいと望んでいる。そして最新の情報によれば、そのために顧客チームへのパワーユニット販売金額の引き下げに合意する準備をしているという。

F1最高責任者のバーニー・エクレストンと統括団体FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は、2017年から現行パワーユニットに加え、独立系エンジンメーカーが製造する安価なエンジンを並行使用できるようルールを変更する策を打ち出していた。複雑なパワーユニットが非常に高額となっており、それが小規模な独立系F1チームの財政を圧迫していることなどがその理由だった。

この案はF1委員会によって否決されたが、F1チームたちは1月15日(金)までにほかの対策案を持ち寄ることになっている。

そして、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が12日(火)に報じたところによれば、メルセデス、フェラーリ、ルノー、そしてホンダのエンジンメーカー各社は、ほかのチームへの供給価格を引き下げても現行パワーユニットを使用し続けることで押し切ることを決めたという。

同誌のミハエル・シュミット記者は、「彼ら(エンジンメーカー)は、実質的に自分たちが補助を行うようなことになる価格にしてでも現行パワーユニットを供給するほうがよいと考えている」と書いている。

だが、エクレストンは単に独立系チームに供給するエンジンを安価にすれば済むという問題ではなく、もっと単純なテクノロジーによるパワフルで大音響を発生するエンジンが求められているのだとの主張を行っていた。

だが、シュミット記者によれば、「エンジンメーカー4社は、まったく新しいエンジンを製造するよりは、1,200万ユーロ(約15億3,000万円)という価格で顧客に現行エンジンを供給するほうが安上がりでよい方法だと考えている」という。

現在、エンジンメーカーが顧客チームに供給しているパワーユニットの価格は、およそその倍の金額(約30億円)となっている。

伝えられるところによれば、エンジンメーカーたちは共通パーツのリスト作成に合意することで、それらのコストを削減する計画だという。そのリストには、バッテリーやエネルギー回生システム、あるいはターボなどが含まれる可能性があると見られている。

だが、シュミットは次のように付け加えている。

「エクレストンはそれでも満足しないだろう。彼は、理論的にコスワースやイルモアのような独立系エンジンメーカーでも製造できるようなエンジンを望んでいるからだ」

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