現役ドライバーの中ではベストだとの呼び声も高いフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)だが、今季ステアリングを握ったマクラーレン・ホンダMP4-30は、そのドライバーとしての能力を発揮できるようなしろものとはなっていないのが現実だ。
そのアロンソが迎えている窮状に関し、元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤは「フェルナンドは僕のヒーローだよ!」と冗談めいた口調で語ると、次のように続けた。
■自分なら我慢できないとモントーヤ
「彼がどうやってそれに耐えているのか分からないよ。僕なら耐えられないさ。彼のようなドライバーにとっては本当につらいことに違いないよ」
現インディカーシリーズの母体のひとつであるCARTで頭角を現したモントーヤは、2001年にウィリアムズからF1デビュー。2005年にはマクラーレンへと移籍していた。だが、チームとの関係が悪化し、2006年シーズン中途で契約を解除。翌年からはNASCARへの参戦を開始していた。
「彼が抱えているフラストレーションはすごくよく分かるよ。彼は飛び抜けたドライバーだし、日本でああいう無線メッセージを発したのも当然のことさ。僕だって同じことをしていただろうね」
■速さではアロンソが一番
2014年からはインディカーシリーズに移籍した40歳となるモントーヤだが、今季は最終戦で同ポイントに並ばれ、優勝回数の差により惜しくもタイトル獲得に失敗していた。
そのモントーヤは、現役F1ドライバーの中ではアロンソが最高だと次のように続けた。
「僕は、ベッテルが一番完成され、一番懸命に取り組んでいるドライバーだと思っている。だけど、速さに関してはアロンソだよ」
「ハミルトンは、ベッテルとアロンソの中間ってところかな。彼がうまくやれているのはそれが理由だよ」
■物の見方を変える必要があるはずとリカルド
一方、昨年はベッテルのチームであったレッドブルのダニエル・リカルドも、アロンソの現在の状況について次のように語った。
「彼がどうやってそれに対処しているのかは知らないけれど、物の見方を変えられるかどうかにかかってくるんだと思うよ」
「それについてジェンソン(バトン/マクラーレン)と少し話をしたんだ。どうやって彼がやる気を維持することができているのかってことについてね。簡単なことではないはずだけど、物の見方を変える必要があると思うし、ほかのことを評価するしかないんだと思うんだ」
スペインの『El Pais(パイス)』にそう語ったリカルドは、次のように付け加えた。
「日曜日には望んだようなところにはいられないにしいても、サーカスのほかの部分は面白いからね」