普段であればほとんどメディアの取材が行われることもないドイツのF4シリーズのテストに、大勢の報道陣が押し寄せることになりそうだ。
ドイツの主要紙のひとつ『Die Welt(ディー・ヴェルト)』は、今週ドイツのオッシャースレーベン・サーキットで開催されるF4のテストに、100人にも及ぶ記者、カメラマンなどが取材申し込みを行ったと報じている。
彼らの目当ては、16歳になったばかりのミック・シューマッハだ。
7度F1王座についた伝説的元F1ドライバー、ミハエル・シューマッハの息子ミックは、2015年にF4デビューを飾るにあたり、今週行われるシーズン前テストに参加することになっている。
そして、ファン・アーメルスフォールト・レーシングでそのミックのチームメートとなるのは、レッドブルの最高技術責任者エイドリアン・ニューイの息子ハリソン・ニューイだ。
だが、『Welt(ヴェルト)』は、取材陣の視線はミックにのみ注がれることになるだろうと報じている。それは、ミックが有名なシューマッハの名前を持つからだけでなく、ミックとともに2013年末にフレンチアルプスにスキーに行った際に事故に遭い、いまだに自宅でリハビリが続けられているミハエルの情報を引き出したいとの狙いもあるためのようだ。
ドイツF4の統括団体であるADAC(ドイツ自動車連盟)の広報担当者は「ミックもほかのドライバーたちと同じように処遇される」と語っており、有名なミハエル・シューマッハの息子だからといってミックに特別待遇を与えることはないとしている。
ミックが所属するチームのオーナー兼代表であるフリッツ・ファン・アーメルスフォールトも次のように語ったと伝えられている。
「もちろん、彼の父親が7度F1チャンピオンに輝いた人物だということは知っている。だが、私が強調したいのは、ミックがレーシングドライバーとしての仕事を学ぶためには時間もかかるということだ」
ドイツF4シリーズは、今回テストが行われるモートルシュポルト・アリーナ・オッシャースレーベンにおいて今月下旬に開幕することになっている。