今年、ザウバーからF1デビューを飾ることになったブラジル人ドライバーのフェリペ・ナスルが、下位カテゴリーであるGP2ではあまり目立った成績を残せなかったことについて弁明を行った。
ナスルが乗ることになった今季のザウバーには、彼のスポンサーであるブラジル銀行のイメージカラーとロゴが施されている。だが、22歳のナスルは2014年に参戦していたGP2シリーズではランキング3位に終わっており、そんなナスルがザウバーのシートを獲得できたのは、スポンサー資金の持ち込みによるものだと見る者も少なくない。
実際、ナスルは2014年のGP2で4勝を挙げている。だが、そのナスルよりも上位のランキング2位となったストッフェル・ファンドールネや、チャンピオンとなったジョリオン・パーマーは、F1のシートを獲得することはできずに終わっている。今季、ファンドールネはマクラーレンのテストドライバー、パーマーはロータスの控えドライバーという立場で将来への希望をつないでいる状況だ。
さらに、ナスルは、その前年2013年にも同じGP2でサム・バード、ジェームス・カラド、そしてその年のチャンピオンであるファビオ・ライマーに次ぐランキング4位で終えており、これまで一度もタイトルを獲得していない。
母国ブラジルの『Totalrace(トータルレース)』から、GP2では何がうまくいかなかったのかと尋ねられたナスルは、「いくつかのことがうまくいかなかったんだ」と答え、次のように続けた。
「チャンピオンになれなかったのには、いくつかの理由がある」
「GP2はとても競争が激しいカテゴリーなんだ。でもいくつかのレースで勝利も挙げたし、僕が参戦していたときには毎年タイトル争いに加わることもできていたよ」
「F1で走っているドライバーの全員がタイトルを取っていたわけではない。でもあれ(GP2)は僕がタイトルを取れなかった唯一の選手権だし、それはチームが犯したミスや、うまくいかないことがいくつかあったことによるものなんだ」
そう語ったナスルは、次のように付け加えた。
「そういうこともあるものだよ。もちろん、全部勝てていればもっとよかっただろうけれどね」