ル・マンシリーズ(ヨーロピアン・ル・マンシリーズ:ELMS、アジアン・ル・マンシリーズ:AsLMS)および「ル・マン24時間」を含む世界耐久選手権(WEC)に参戦し、昨年はクラス優勝を含む3度の表彰台を獲得したレーシングドライバー井原慶子は9日、マツダ株式会社と共同で女性のモータースポーツ進出をサポートする活動の立ち上げを発表した。
井原はレース活動の傍ら、世界自動車連盟(FIA)「ドライバー・コミッション」の委員として2013年よりモータースポーツおよび自動車にかかわる安全・環境意識の向上を目指した世界的な活動を行っている。また、同じくFIAの「ウーマン・イン・モータースポーツ(Women in motorsport)」委員会メンバーとして、レーシングドライバーのみならず、競技運営の要であるオフィシャルやボランティア、メカニック、エンジニアそしてチーム監督など、モータースポーツにかかわるあらゆる職種で女性が活躍できる環境作りにも貢献している。
日本国内では昨年、日本自動車連盟(JAF)も、女性にもっとモータースポーツの世界で活躍して欲しいという目標のもとワーキンググループを発足させた。井原は、その趣旨に賛同したマツダ株式会社と共同で女性のモータースポーツ参加をサポートしていく活動の企画・運営を行う。
今回の計画に対し、井原は以下の様に語った。
「私自身、無免許の状態からレースを始めました。そのころの経験を基に、フレッシュな皆さまの新しい才能を発掘していきたいと思います。もちろん経験者も大歓迎です。『ウーマン・イン・モータースポーツ』は、モータースポーツの未来のためにも、関連団体や自動車メーカーの協力を得ながら女性のさらなる参画を推進する活動です。今回は、マツダ株式会社様に趣旨にご賛同いただく事になり非常に心強く感じると共に身の引き締まる思いです。『走る歓び』を多くの皆さまにご提供する活動に取り組んでおられるマツダ様の力をお借りして、充実したプログラムを実施していきたいと思います」
初年度はレーシングドライバーやメカニック育成中心の活動を予定しており、井原はプログラム開発や現場での運営全般の指揮を執り、マツダは主に訓練用車両や場の提供を行う予定。運転免許やレース経験の有無にかかわらず参加希望者を広く一般から公募し、数カ月の訓練を経てマツダの協賛するレースに参戦しながら来シーズンのステップアップも視野に入れた包括的なプログラムが計画されている。
なお、募集および計画の詳細に関しては、1月下旬に井原慶子およびマツダのウェブサイトで発表される予定。
また当該活動は、FIAおよびJAFによる公式認定プログラムとして実施される。
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