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アロンソ「マクラーレン・ホンダは2007年のチームとは完全に違う」

2014年12月12日(金)16:51 pm

フェルナンド・アロンソとロン・デニスの2人があらためて手を組むことになったのは、それぞれが「やり残した仕事」にもう一度チャレンジするためのようだ。

11日(木)に、マクラーレンがうわさされていたアロンソの加入を正式に発表したが、この2人が2007年シーズンに関係悪化に陥り、わずか1年で決別したときには、今後二度と彼らが再び一緒にやることなど不可能だろうとほとんどのF1関係者が考えていた。

事実、アロンソは11日(木)に、彼らがホテルの部屋で交渉を行っていたことを明らかにしたが、マクラーレンの最高権威であるデニスは、最初はそれが「心地よい」ものではなかったと認めている。

だが、2015年からホンダエンジンを搭載して新たなチャレンジに挑むマクラーレンとしては、考えうる最高のドライバーを乗せることが不可欠だった。そして、フェラーリ離脱を決めたアロンソにとっても潤沢な資金や人材を持つチームを求めていた。デニスとアロンソの2人は、かつて彼らが決別に至った原因を分析し、そしてもう一度手を組むことを決断したのだ。

「自分が犯した失敗を後悔することもある」とデニスも11日に語っている。

だが、2007年の失敗の原因は、どちらかと言えばアロンソのほうにあると考えられている。とりわけ、産業スパイ事件に発展した「スパイゲート」の件は有名だが、何よりも、その年にマクラーレンからデビューを飾るとすぐに驚くほどの強さを見せたチームメートのルイス・ハミルトン(現メルセデスAMG)との関係がこじれたことがきっかけで、チームとの関係もぎくしゃくしていったのは事実だ。

だが、デニスは、少なくともその失敗のいくつかの原因を作ったのは、すでにマクラーレンを去ったハミルトンのほうにあったと次のように発言している。

「ルイスは、十分に選ばれた者としての力を示してみせた。だが、同時に彼は未熟でもあった。最初に仕掛けたのは誰だったのかと聞かれたならば、ルイスがそうした状況をエスカレートさせ始めたのだと言わざるを得ないだろう」

アロンソも、事態の収拾が不可能なほどの悪循環に陥った2007年に関し、それがその後も常に感情的なしこりとなって残っていたことを認めている。

「自分のキャリアにおいて唯一誇りに思えないのが2007年だったし、これを消し去りたいと願っていたよ」

33歳となるアロンソは、2015年には5,000万ドル(約59億5,000万円)近くの報酬を手にすることになると言われている。そのアロンソは、デニスとの関係が非常に悪化したのは、どちらも「非常に負けず嫌いな人間」であるためだと考えている。

「僕たちは自分自身に対して正直でなくてはならないと思う。それができれば、違う結果を導くことができるはずだ」

そう語ったアロンソは、次のように続けた。

「それに、もはや2007年とは同じ状況ではない。もうマクラーレン・メルセデスではなくて、マクラーレン・ホンダだ。僕に言わせれば、これは完ぺきな違いだよ」

「ジェンソン(バトン)もルイスではないし、そこも完全に違う。僕は今ここにこうしてマクラーレン・ホンダでの挑戦に向かう準備を整えている。なぜなら、そこには問題など何もないからだよ」

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