メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフが、メルセデスAMGが将来的にフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)を迎え入れたいと考えているとの報道を否定した。
最近、明らかに現状のフェラーリに不満を抱いているアロンソに対し、メルセデスAMGの親会社であるダイムラーのディーター・ツェッチェ会長が「現時点で最高のドライバー」だと評したことなどにより、メルセデスAMGがアロンソの獲得の動きにでるのではないかとのうわさがささやかれている。そして、その場合にメルセデスAMGのシートを失うことになるのは、今季限りで契約満了を迎えるニコ・ロズベルグだろうと考えられている。
だが、メルセデスAMGでは、ロズベルグとの延長契約が近々のうちにサインされるとほのめかし、このうわさの否定に動いていた。
さらに、ヴォルフは、2007年のマクラーレンにおけるチームメート関係が復活することになるアロンソとルイス・ハミルトンとの組み合わせに対して、あまり乗り気ではないと受け取れる発言を行った。
ヴォルフは、11日(水)にメルセデスAMGのブラックリーのファクトリーにおいて、今年のハミルトンとロズベルグによるチームメート同士の戦いは、7年前のマクラーレンで起こったような「好ましくない」状態とは比較することができないと、スペインの『EFE通信』に対して次のように語った。
「我々は彼ら(ハミルトンとロズベルグ)に戦わせ続けるよ。その戦いが汚いものでない限りにおいてはね」
「かつてアロンソとハミルトンとの間に起こった確執のようなものは、ここでは起こらないだろう」
そう語ったヴォルフは次のように付け加えた。
「もしそういうことが起こっていたとしたら、それは深刻な結末を導いていただろうね」
さらに、アロンソのうわさに言及したヴォルフは、アロンソが銀色のレーシングスーツを着ることは「少なくとも近い将来は」ないだろうと語った。それは、すでにロズベルグとハミルトンとはいずれも「長期契約を交わしている」からだとし、次のように結んでいる。
「フェルナンドは、現時点においては最高レベルのドライバーのひとりだ。だが、我々は現在のチーム体制を変更する計画など持っていないよ」