おととしまでトロロッソでF1を戦い、現在はレッドブルで控えに回っているセバスチャン・ブエミは、2014年の新しいドライバーにキミ・ライコネン(ロータス)を予想している。
現在ステアリングを握るマーク・ウェバーは来季、ル・マン24時間をシリーズに含むWEC(世界耐久選手権)に転向する。そこでレッドブルでは、ウェバーに替わるドライバー候補をライコネン、ダニエル・リカルド(トロロッソ)、ジャン-エリック・ベルニュ(トロロッソ)の3人に絞り込んだ。
ところがリカルド本人は、たとえ今季トロロッソで安定した成績を収めていても、レッドブルから声がかかる気はしないと言う。リカルドはドイツのウェブサイト『formel1.de』にこう話す。「世界チャンピオンのチームなんだから、世界チャンピオンのドライバーを取るだろうなと思う」
現在WECにトヨタから参戦しており、来季はウェバーと争うことになりそうなブエミも、その意見に同意する。
「状況はまだはっきりしていない」と、スイスのウェブサイト『20min.ch』に話すブエミ。
「もし、あるチームにライコネンを獲得するチャンスがあるならぜひそうすべきだね」
「従って、レッドブルのシートに一番近いのはライコネンだ」
フランスのラジオ局『RMC』は、ロータスのチーム代表エリック・ブーリエが今週、ライコネンのマネジャーであるスティーブ・ロバートソンと会う予定だと伝えている。
チームオーナーのジェラルド・ロペスを筆頭に、ロータスはライコネン引き止めに必死だ。
「われわれの使命は、たったひとつだ」とスコットランドの地方紙『Daily Record(デイリー・レコード)』に語るロペス。「それは、われわれがキミにふさわしいチームだと証明することさ」
「決める立場にいるのは彼の方だが、私は残ってくれると思う」
ウェバーが去ると、いよいよF1最年長のドライバーとなるライコネン。仮にロータスがライコネンを失えば、後継者の最有力候補はニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)とのうわさが根強い。
ロータスのもうひとり、ロマン・グロージャンは2014年もチームに残る模様だ。
第9戦ドイツGP後、チームオーナーのロペスは、グロージャンに次のようなたいこ判を押している。「(ニュルブルクリンクで)上位を争ったのはベッテル(セバスチャン・ベッテル/レッドブル)、アロンソ(フェルナンド・アロンソ/フェラーリ)、ライコネンなど世界チャンピオンばかりだ。ロマンはその中でりっぱに戦ってみせたよ」