ナレイン・カーティケヤン(HRT)は、2013年もHRTのレースシートを守りたいと願っている。
F1が夏休みに入る前の7月には、低迷するチームのレースシートを来年も任せてもらえるか疑問だとカーティケヤン自身も認めていた。
「F1は複雑なビジネスだけれど、僕はHRTに残りたいと思っているよ。この環境を気に入っているからね」
インドの豊富な資金に支えられてキャリアを築いてきたカーティケヤンは、2005年にジョーダンからF1デビューを果たしたが思うような結果に恵まれず一度はF1から姿を消した。そして2011年、コリン・コレス率いるHRTからF1に復帰を果たした。
2011年の最終戦出場こそ逃したが、カーティケヤンは2012年の開幕戦でグリッドにつくことができた。チームの今後について、カーティケヤンは次のように話している。
「HRTは多くの投資をおこなってきた。僕たちにはしっかりとした本部があり、初めてきちんとした工場を持つこともできた。こういった施設を生かして来年にはいい結果を出していきたいんだ」
「首脳陣とは良い関係を築いている。できれば、もっと成果を出したいね。HRTに残りたいよ」
「いまのところ、それがいい選択だと思う」
金曜午前に行われるフリー走行1回目の走行を中国人ドライバーのマー・チンホワに奪われることになるカーティケヤンは、2012年のHRTのクルマはシンガポールで空力面に大幅な改良を施す予定だと明かしている。
「その効果がどれほどのものかは、フリー走行セッションに答えが出る」
シンガポールGPでの改良に期待をかけるカーティケヤンだが、チームメートのペドロ・デ・ラ・ロサのペースについていかれていないことは認めている。
「シルバーストン(イギリスGP)から、僕は運悪く金曜フリー走行1回目に走るチャンスを奪われているんだ。そして2回目の方も、雨ばかりさ」
「だから、土曜日に1時間走っただけでペドロのように速いドライバーに追いつくのはとても大変で、難しいことなんだ」