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桜井孝太郎、GP3シルバーストン戦で連続完走

2012年07月09日(月)9:31 am

ステイタスGPからF1のサポートレースでもあるGP3へ参戦している桜井孝太郎が、シルバーストンで開催された第7戦と第8戦で連続完走を果たした。以下、ランブラスのプレスリリース。

モータースポーツの聖地と呼ばれるイギリス、シルバーストン・サーキットにおいて開催された、F1世界選手権イギリスGPのサポートイベント、GP3シリーズ第7&8戦に桜井孝太郎選手が参戦しましたのでご報告させていただきます。

バレンシアで開催された合同テスト、そして6月に開催されたバレンシアGPサポートイベントを諸般の問題で欠場せざるを得なかった桜井孝太郎選手にとって、今回のイギリスGPに賭ける意気込みは、昨年のイギリスF3ルーキーチャンピオンの凱旋レースとしての意地も含めて、相当なものがありました。また世界で最も渋滞がひどいといわれるイベントだけに、毎朝朝4時半起床で、シルバーストン・サーキットに向かいました。

木曜日のフリー走行はあいにくの雨。6週間ぶりにコックピットに戻った桜井孝太郎選手は、マシンと身体の調和リズムを確認するため、1度もピットに戻ることなく45分間のセッションを走り続け、チームメイトとの各コーナーでのデータを比較しながら、遅くまでエンジニアとセッティングについて話し込みました。

しかし金曜日早朝の予選は、曇り。路面コンディションがまるで違う状況ではありますが、第2の母国ともいえるイギリスだけに、特長は把握しています。桜井孝太郎選手は予選開始早々から積極的なアタックを開始。モナコGPで優勝したチームメイトよりも速いタイムを常にマークし、最終的に今季自己ベストの8番手グリッドを獲得して、その速さをチーム内にアピールすることができました。

午後はF1の予選が中断せざるを得ない大雨でしたが、決勝がはじまる頃には雨もあがり、第1レースは路面はウェットながら、スリックタイヤでのスタートとなりました。桜井孝太郎選手は、4列目イン側から無難なスタートを見せたものの、リスク覚悟で決めたセットアップが裏目に出ていまひとつペースがあがりません。4周目以降、次第に順位を落とし始め、最終的に15位チェッカー。気持ちを切り換えて第2レースに臨みました。

日曜日の第2レースは荒れた展開となりました。スタート直前に降り出した雨に対して、多くの選手がウェットタイヤを選択し、何人かの選手がスリックタイヤという状況です。

桜井孝太郎選手はウェットタイヤを装着し、スタート。着実に順位を上げながら、12番手まであがったところでピットからタイヤ交換の無線が飛びます。コース上、ウェットタイヤで走るドライバーの中では誰よりも早いタイミングでしたが、躊躇せずピットに飛び込んだ桜井孝太郎選手は、F1さながらの短時間のタイヤ交換でコースに復帰します。

一時的にグリッド最後尾近くまで落ちたものの、ライバルたちより1周5秒近い速さで追い上げ続け、セクター1ではコース上の誰よりも速い最速タイムをマークし、前車をオーバーテイクし続けました。再び12番手まで復帰したところで、小さなミスでハーフスピンし、タイムロスをしたものの、最終的に13番手チェッカー。荒れたレースを無事に2戦連続完走し、チーム内ではいずれも最上位フィニッシュを確保することができました。

●デビッド・ケネディ監督のコメント
「なにより孝太郎がサーキットに戻ってきてくれたことが嬉しいです。彼の才能は、走り続けることで磨かれます。今回の予選では、孝太郎がいかに精神的に厳しい中でも努力し続けてきたかを証明してくれました。第1レースは残念な結果でしたが、第2レースは、ラップタイムを計算すると、もしあと1周早くスリックタイヤに交換し、あの1度のミスがなければ確実に表彰台をゲットできた速さでした。ただし、レースに「たら、れば」はありません。実力で運すらつかみとるのがレースです。次のレースで、彼がその実力を証明してくれることを信じています」

●桜井孝太郎選手のコメント
「週末を通してチーム内で最速だったのは嬉しかったですが、走り始めからイギリスらしい大雨で、まったく前も見えない状況だったのは厳しかったですね。しかし、それよりも苦しんだのは、バレンシアのテストとレースの両方を欠場した事で、自分の頭の中で考えて、考え抜いて結論を出した多くのセットアップを一度もトライできずにぶっつけ本番でやるしかなかったことです。それは本当に苦しかったです」

「それでもドライ路面になった予選では、頭でイメージした中から、良い車を作れたし自分のパフォーマンスも出せたと思います。予選8番手は自信になりました」

「イギリスの熱狂的なファンの前でアピールできる最高のチャンスだっただけに、レース結果そのものは悔しいですが、それでもここが僕らのターニングポイントになるはずです」

「正直に言うと、コックピットに戻れてエンジンをかけた時には、嬉しくて泣きました。イギリスのシルバーストーンはレースの聖地と言ってもいいと思います。だからきっとレースの神様が、「頭を一回冷やせ」と雨で僕に訴えてくれたのかも知れません」

「次はドイツのホッケンハイムですが、シルバーストンでつかんだヒントをしっかりと自分の中で咲かせて現地に乗り込みたいと思っています」

「ポールスタートを目指します。応援よろしくお願いします」

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