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マクラーレン、ノーズデザインの優位性を強調

2012年02月20日(月)11:41 am

マクラーレン代表のマーティン・ウィットマーシュは、2012年シーズンのトレンドとなっている“ステップノーズ(段差)”をデザインに採用しなかったことによってマクラーレンは大きな痛手を被っているのではないかといううわさを一蹴した。

このステップノーズとは、フロントウイングが装着されている車体の先端部と、車体本体との取付け部に段差をつけた、カモノハシのような形状のノーズを指している。

先日、新車のシェイクダウンを行い、21日(火)にお披露目する予定のメルセデスAMGも、ステップノーズを採用している。さらに、新車の発表を行えていないHRTのドライバー、ペドロ・デ・ラ・ロサはHRTも同様の処理をノーズに行っていると明かしている。段差が付いていない滑らかなノーズの空力処理を採用するのは、全チームの中でマクラーレンだけになるかもしれない。

他チームはノーズ先端の高さを低くするよう指示した今回のレギュレーション変更に対する最善の対応策は、クルマの下を流れる空気の効率を最大限に利用するためにできる限り車体を高くすることであった。

「チームの技術スタッフたちに、われわれのやっていることは正しいのかと尋ねてみたところ、彼らは心配ご無用だと言っていた」と『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にウィットマーシュは語った。

さらに、ステップノーズには明らかな空力効果があるともウィットマーシュは認めている。その上で、「しかしながら、われわれのクルマの重心は低く、そのお蔭でサスペンションの構造に対する自由度が高い。さらにドライバーにとってより快適なシートポジションを確保でき、視界性も良好だ」とマクラーレンのノーズ形状の優位性を強調している。

マクラーレンが2012年仕様の新車にステップノーズを採用しなかった主な理由は、そもそもマクラーレンのクルマは2011年の時点で、空力のトレンドメーカーと言っても過言ではないレッドブルとは異なる車体前部の設計を行っていたことにある。そのため、ステップノーズに変更する場合、クルマ全体の設計思想そのものから変える必要があった。

「このクルマは昨年型を進化させたものだ。見た目にもはっきりと分かるような画期的な開発が難しくなっている現状には、正直失望している。現行の規制ではやれることに厳しい制限があるからね」とウィットマーシュはルールによる足かせに不満を漏らしている。

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