今年で3年目を迎えた新生マクラーレン・ホンダのプロジェクトだが、今年もホンダのパワーユニットが信頼性とパフォーマンスの両面で大きく後手に回り、厳しいシーズンを迎えることになった。
●【決勝結果と画像】F1オーストラリアGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
通算3度目のF1ドライバーズタイトル獲得を目指して2015年にフェラーリからマクラーレン・ホンダに移籍したフェルナンド・アロンソはその失望感をあからさまに表し、最近は特にホンダに対する容赦ないコメントを繰り返すに至っている。
そして、今季の開幕戦F1オーストラリアGPを終えた今、これまであまりネガティブなコメントを行うことがなかったチームメートのストフェル・バンドーンさえ、かなり手厳しいコメントを発している。
■今のパッケージは本当に力不足
今季、引退したジェンソン・バトンに代わってマクラーレンのフルタイムドライバーとなったバンドーンは母国ベルギーの『La Derniere Heure(デルニエール・ウール)』に次のように語った。
「唯一よかったのはレースを完走できたことだね。正直に言って、そうできるとは思っていなかったんだ」
「僕は(完走ドライバー中)最下位で終えたけれど、戦うことなんか全然できなかったよ。僕たちにはパワーがすごく足りないから、戦うことなど不可能なんだ。僕たちは本当にほかのカテゴリーみたいさ」
「僕たちは実際のところ一番後ろさ。僕たちのパッケージには本当に競争力がないんだ」
■決勝でのベストタイムはアロンソを上回ったが・・・
開幕戦オーストラリアGPの各セッションではいずれもチームメートのフェルナンド・アロンソに後れをとったバンドーンだが、決勝レース中のベストラップに関しては、アロンソを上回るタイムを刻んで見せている。
そのことに関してはうれしいと思えるのではないかと質問されたバンドーンは、次のように答えている。
「僕とフェルナンドは違う状況にいたし、ラップタイムを比較することに意味はないよ。彼は集団の中で戦っていたけれど、僕はほぼ1人旅をしていたんだからね」
■3秒も遅ければレースにならない
今年、ついにマクラーレンで念願のフルタイムドライバーというポジションを手に入れたバンドーンだが、現在の状況には喜べるわけがないと次のように主張した。
「僕は満足できていない。だけど、それは当然だよ」
「3秒も遅かったら、レースなんてできるわけがないし、楽しめるわけもないよ」
オーストラリアGP決勝が行われた26日(日)に25回目の誕生日を迎えたバンドーンはそう語ると、次のように付け加えた。
「中国(4月9日決勝)とバーレーン(4月16日決勝)では新しいパーツも投入されるから、改善できるよう頑張るつもりだ。だけど、時間がかかるだろうということも分かっている。これからの数レースも難しいものになるだろうね」