マクラーレン・ホンダのエグゼクティブ・ディレクターを務めるザック・ブラウンは、F1チームの予算上限案(バジェットキャップ)のコンセプトに賛成だという。
■予算上限案とは
予算上限案は、当時のFIA会長マックス・モズレーが推進していたものの、F1チーム協会(FOTA)が反対し、却下されていた。
■ザック・ブラウンは賛成
ザック・ブラウンは『Autosport(オートスポーツ)』に次のように述べた。
「F1はグリッドに10、11または12チームが並ぶことができるチャンピオンシップであるために、アイデアをもっとオープンにする」べきだ。
「私は、1位から最下位までの経済格差を再調整する予算上限案を支持しているよ」
「マクラーレンやウィリアムズ、フェラーリのようなチームは、他のチームよりも多くのものをもたらしており、我々は報われる必要があると私は思っている。しかし、毎年マノーのように破産するのは、我々全員にとって不健康だろう」
「ロータスはルノーへ1ドルで売却された。サッカーやバスケットボールチームが1ドルで売られたなどと聞いたことがない。なぜなら彼らは良いビジネスをしているからだ」
「我々は支出を減らし、お金のバランスを取る必要があり、誰もがお金を稼げるようになるべきだ」
■「もはやタイトルスポンサーはない」
ザック・ブラウンは、F1のコスト増大はスポンサーの収入でまかないきれなくなっていることを認めている。
「ロン(・デニス)が1年前にこう言っていた。『タイトルスポンサーのようなものはもう存在しない』とね。彼が意味していたのは、タイトルスポンサーが提示価格の半額しか払わないということだった」
「コストが上昇したからといって、請求額の残り半分を払うスポンサーはいない。1億5,000万ポンド(約217億円)を払うタイトルスポンサーなどいないんだよ」
「タイトルスポンサーはいるが、F1の価値にも限界があり、コストが価値を上回ってしまったんだ。我々はあまりにも多額のお金を費やしている」
ザック・ブラウンは来シーズンの2018年に向けて、2013年のボーダフォン(Vodafone)撤退以来となる、タイトルスポンサー獲得という重要な仕事が任されている。