元F1ドライバーでパラリンピック金メダリストのアレックス・ザナルディは、ターボになってからのF1は好きになれないと話している。
ザナルディはF1からアメリカのCARTに参戦して2冠を達成したが、大事故で両脚を失った。その後もモータースポーツを続け、ロンドン大会に続いてリオデジャネイロ・パラリンピックでもハンドサイクルで2つの金メダルと1つの銀メダルを獲得している。
●元F1のザナルディ、自身3個目の金メダル/リオ・パラリンピック
●元F1のザナルディが銀メダル獲得「事故の15年前の今日、生まれ変わった」自身5個目のメダル/リオ・パラリンピック
■今のエンジンは「感情を奪っている」
現在のF1について、ザナルディは次のように語っている。
「ターボ時代のファンではないと認めざるを得ないよ」
「あの新世代のエンジンについても同様だ。ドライバーやレースを見ているファンから感情を奪っている」
「テクノロジーは必要だけれど、ショーを殺してしまってはダメだ」
■ルール変更の多さが原因とトゥルーリ
また、トヨタなどで250戦以上出走した元F1ドライバーのヤルノ・トゥルーリは、MotoGPのほうが魅力的だとイタリアの『La Repubblica(レプブリカ)』紙に語っている。
「なぜかって? ライダーのほうがアクティブな役割を果たしているからだ」
「ひっきりなしにルールを変更しているのが大きな間違いだ。混乱を招きすぎている。解決策は、ドライバーの役割の復権だよ」
■イタリアGPを訪問して「悲しかった」
トゥルーリはF1第14戦イタリアGPを訪れていたが、その感想をこう話した。
「ちょっと悲しかったね。活気がないように感じられた」
「F1は今もモータースポーツ界の宝石だ。しかし、危機が迫っているのは誰が見ても分かる。現在はルールの中でおぼれているようなものだよ」
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