メルセデスのジョージ・ラッセルが、F1ドライバーも不安定な世界情勢に無関心でいるわけではないと主張した。
数年前の社会正義運動、新型コロナウイルス問題、ロシアのウクライナ侵攻などは例外だったが、最近の世界情勢、たとえばガザとイスラエルの新たな紛争に関しては、ドライバーたちは現時点ではほとんど沈黙を守っている。
■世界情勢に目を向ける時間はとっているとラッセル
こうした中、ベルギーのテレビ局『RTBF』の特派員から、個人的に時事問題に注意を払い続けているのか、それとも今は日々の仕事にだけ集中するようにしているのかと尋ねられたラッセルは次のように答えた。
「僕もニュースは読むし、世界で何が起こっているのかはわかっているよ」
「もちろん僕たちはF1というバブル(枠)の中で生きているし、それが僕たちの人生において最も重要なことであることは確かだけれどね」
「時間をかけて周りを見渡した時にだけ、世界中で何が起きているのかがわかるんだ」
■世界の貧困問題を憂うラッセル
そして、25歳のイギリス人F1ドライバーであるラッセルにとって今いちばん気にかかっているのは戦争のことよりも、もっと身近なものだという。それは貧困問題だ。
「世界には多くの貧困がある。最近アメリカに行った時、僕はたくさんの路上生活者たちを見た。ひどい光景だったよ」
現在F1ドライバーたちによる任意団体であるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事を務めるラッセルはそう語ると、次のように付け加えた。
「時々思うんだ。僕たちはどうして彼らのためにもっと何かできないのかとね」。